三菱ふそうトラック・バス(以下MFTBC)は4月26日、大型観光バス「エアロクィーン」「エアロエース」の折戸仕様車の販売を開始したことを発表した。
折戸仕様の大型観光バスは、乗客の乗降性の向上、視認性や事故等を防ぐ安全性の向上、更には定時運行の安定性の向上が期待できるメリットがある。乗客の乗降性では、扉が大きくはみ出すスイング扉と比べて折戸扉は突出量が少なく、乗客が待機する停留所に近い場所での停車が可能となる。
またステップ幅を拡大したほか、昇降握り棒も左右両側に設置することで、乗客にとって乗り降りし易いように乗降性を高めている。
安全性では、同時に路肩に沿った停車ができるため、自転車やバイクの侵入を防ぎ、巻き込み事故や衝突事故を未然に防げる。また車両側面の行き先表示版を入り口近くに設置することで、ドア開時の行先表示ならびに運転席からのミラー左後方の視界がより見やすいなど視認性を向上した。
定時運行の安定性では、スイング扉と比べて停留所でのドア開閉の時間が短縮でき、乗降もし易いことからお客様の定時運行に、より貢献できる車両となっている。
折戸仕様車はこれまで近距離路線を中心に高いニーズがあり、バス事業者からの要望に応え開発した。このモデルは三菱ふそうバス製造(以下MFBM)が製造し、初号車は、4月26日にMFBMで開催された納車式にて名鉄バスへ納車された。
三菱ふそうトラック・バス バス事業本部長 高羅克人氏は、次のように述べている。「折戸仕様は、近距離路線等での定時運行、天候や停留所の状況に左右されず、円滑かつ安全に乗降していただける車両となっております。
開発にあたっては、名鉄バス様からも大変貴重なご意見を伺いながら開発を進め、今回無事納車することができました。今後は全国のお客様の運行路線や状況に応じた最適な車両の提案が可能となりました」