三菱ふそうトラック・バス（以下、MFTBC）は1月26日、電気小型トラックの「eCanter（イーキャンター）」（※）を、1月に香港で発売したと発表した。日本を除くアジア地域での同車の導入は、香港市場が初になると云う

MFTBCは、香港市場で総重量5～8.55トンの3車種・7型式のeCanterを展開。香港向け車両は、「アクティブ・サイドガード・アシスト1.0」や「アクティブ・アテンション・アシスト」といった先進機能を搭載する完成車として川崎製作所から出荷され、現地で様々な架装が施されると云う。

また販売は、1976年以来のFUSO代理店であるユニバーサル・カー社が担当。同社では、香港でのeCanter発売開始にあたり、複数の現地顧客と都市部での配送テストを数か月に亘って実施してきたと云う。

なお、2050年までのカーボンニュートラル化を目指す香港政府では、都市部に於ける二酸化炭素排出量の凡そ2割を占める輸送セクターのトラックに対して、「ユーロ6」排出基準を課す一方、11億香港ドルの新エネルギー輸送基金を立ち上げて補助金制度を整備。「eCanter」も当該補助金制度の対象車両のリストに加わる見込みであると云う。

MFTBCは、これら電動商用車の普及促進に向けた政策の後押しにより、今後、香港市場での電動車両への関心が増していくことが予想されるとしている。

※国内初の量産型電気小型トラックとして2017年に日本で発売。2020年8月には安全装備を拡充した改良モデルが発売され、日本をはじめ、欧州、米国、オーストラリア、ニュージーランドで展開。2023年3月にフルモデルチェンジした新型モデルは、さらに多くの海外市場での展開が予定されている。