最新の品質管理機器と、設備環境導入により製品品質を高水準に保ち、品質分野における新たなスタンダードの確立を目指す
三菱ふそうトラック・バスは12月5日、川崎工場第一敷地内に高度な分析や計測を可能にする設備を導入した新たな品質マネージメント施設を開設したことを発表した。(坂上 賢治)
同社によると、最新の品質管理機器と、設備環境により製品品質を高水準に保ち、不具合の際の原因調査時間を短縮し、品質分野における新たなスタンダードを確立していくと云う。
なお以前は敷地内に点在していた機能を1カ所に集約する結果となり、部門内の業務効率を飛躍的に高め、コミュニケーションの一層の活発化が図られるとも云う。
この取り組みについてマーク・リストセーヤ:ダイムラー・トラック・アジア代表兼MFTBC代表取締役社長・CEOは、「私たちは常に最高の品質、安全性、効率を保証する必要があります。
最先端の技術を集めた新しい品質マネージメント施設によって、最高水準の製品、さらにはそれを超える製品をお客さまにお届けすることを約束いたします」とコメントしている。
14億円を投資し、品質管理の効率と精度を高めた新しい研究設備を複数完備へ
施設は、約14億円を投資した新たな品質マネージメント施設であり、「QM Facility」には、製品に使用する材料や素材の調査・分析を行う「マテリアルラボ」、部品の寸法・形状等を測定する「メジャメントラボ」、統合部品調査センター(Integrated Parts Investigation Center)、そして包括的に品質マネージメント業務を担当するDTA*品質マネージメント本部のオフィスを含む。
「マテリアルラボ」と「メジャメントラボ」は高性能な器材を各種備えており、問題の検出と解決をより迅速に進められるようになっている。
なお両施設は、高い測定精度を保証するために、気温、湿度、気圧、振動を自動測定するセンサーを備えており、ラボ内の環境を24時間・365日常時監視する機能を有している。
また、DTA品質マネージメント本部のオフィスには、運行中の車両から通信回線を通して送られる車両情報や、過去の不具合データ等の様々なビッグデータを先端分析技術での解析を可能とする「ICCONルーム (Integrated Command and Control Room)」を新設。
今年5月にフルモデルチェンジを実施した大型トラック新型「スーパーグレート」に全車標準装備された「Truckonnect(トラックコネクト)」により、常時車両の状態をモニタリングし、アルゴリズムを使用して潜在的なトラブルを回避するためのアドバイスを顧客に対して提供していく。
加えて現行車両のトラブル解決の時間を短縮し、更に開発と生産にフィードバックすることで、顧客への更なるサービス向上と高品質の製品を届けていくと結んでいる。