三菱ふそうトラック・バスは、7月10日、航続距離100kmを超える同社初の量産電気小型トラック「eCanter」10台を、ポルトガル政府代表者と海外高官が出席した7月6日の譲渡式において、リスボン市当局に納入したことを発表した。
リスボン市が今回「eCanter」を導入したのは、都市部における従来型車両に起因する騒音や排ガス汚染問題の緩和を目指すことが目的だ。
納入車両は、リスボン市役所が選出した10の行政区において、主に行政による造園や廃棄物処理作業で使用される。
ちなみに、納入先は、
アロイオス、アベニダス・ノバス、ベレン、エストレラ、ミセリ・コルディア、パルケ・ダス・ナソンイス、ペーニャ・デ・フランカ、サンタ・マリア・マイオール、サンタ・アントニオ、サン・ヴィセンテ
の10行政区。
リスボン市は、同社が2014年から2017年までポルトガルとドイツで行った「eCanter」試験車両の実用供試で、日常の輸送業務で車両を活用した都市のひとつ(他にはシントラやポルト等が協力)。
また、欧州市場および米国市場向けの「eCanter」は、ポルトガルのトラマガル工場で生産している等、同社は従来から現地と密接な協力関係を築いていることも今回の車両導入に繋がっている。
同社の松永 和夫取締役会長は今回のリスボン市当局への納入について、以下のように語っている。
「eCanterは、地域の行政府にとって、都市部の騒音と排ガス汚染を緩和する、従来型トラックに代わる持続可能な製品です。eCanterの開発と実用供試に際しては、ポルトガル政府から素晴らしいご支援をいただきました。私たちは本日、リスボン市に最初のeCanterを納入できることを大変うれしく思うと同時に、とても誇らしく感じます」
「eCanter」は他にも東京、ニューヨーク、ベルリン、ロンドン、アムステルダムといった世界の大都市で稼働中だ。