三菱ふそうトラック・バスは10月27日、小型トラック「キャンター」が2021年度グッドデザイン賞を受賞したことを発表した。
2020年10月に発売を開始した小型トラック「キャンター」の最新モデルは10年ぶりにキャブデザインを一新し、「ふそうブラックベルト」をフロントフェイスに採用。新型「キャンター」に搭載した前照灯としての機能が分かりやすいデザインのLEDヘッドライトを「ふそうブラックベルト」と融合することで、一目でふそう製品と分かる独自のアイデンティティを表現したフロントフェイスデザインとした。
また、新型キャンターでは各部品の接合部分の見直しと部品点数の最適化によって目に見える分割線を極力減らすことで、シンプルな外観の第一印象を実現。この様な玉成を重ねて開発した外観と緻密に造形された細部を通じて、「キャンター」は日々車両に触れる人が「使う喜び」を実感できるデザインを表現する。
なお、「ふそうブラックベルト」デザインは、ふそうの大型観光バス「エアロエース」「エアロクィーン」ならびに小型マイクロバス「ローザ」に採用されており、今後発表する全ての新型車両に採用される。
■デザインのポイント
1.新デザインアイデンティティ「ふそうブラックベルト」の採用により、商品ラインナップ間での統一感を狙った。
2.人との物理的距離の近さ、ドライバーの間口の広さ、景観の一部として、軽快で洗練された外観とした。
3.シンプルな第一印象と緻密に造形された細部、仕事のパートナーとして確かな製品であることを表現した。
■審査委員の評価
ブラックベルトと称された黒く細長いパネルと中に配したロゴを基調とし、それ以外はシンプルにまとめたことで、力強さを誇張することなく、都市景観の中にすっと溶け込み、独自の主張も伝わってくるフロントマスクが実現できている。インテリアも、都市部のオフィスを思わせるようなクリーンな仕立てで、落ち着いた雰囲気。センターパネルを独立させるなど、機能のゾーン分けにも配慮しており、多忙を極める配送業務への心遣いが感じられる。