関連動画(中西 宏明、一社日本経済団体連合会 会長):https://youtu.be/PJyNPjIxBEw
関連動画(坂根 正弘、一財日本科学技術連盟 会長):https://youtu.be/xiPwaUM4hYY
シンポジウムの壇上で世耕経産相は、相次ぐ製造業での製品検査データの書き換え問題について、サプライチェーンの広がりやつながりを考えると、日本の産業界全体の競争力に影響を及ぼし兼ねないと強調。
これに対し昨年末に発表した対応策を踏まえ、経団連や各民間団体が制定するガイドライン、さらに政府が推進するコネクテッド・インダストリーを活用することなどにより、わが国製造業の品質の速やかな信頼性回復を求めた。また、今国会でJIS法改正が成立。「工業標準化法」からサービス分野などを含む「産業標準化法」へと衣替えするとともに、罰則強化を盛り込んだ改正JIS法も品質保証に効果を果たすだろうとの見解を示した。
中西経団連会長は、日立製作所での経験から「ものづくりはわが国の大きな柱。改革に終わりはない」と強調。経団連は昨年末の段階で、いち早く不正防止のガイドラインを制定し、製造業の品質保証体制強化に取り組んでいる。
坂根日科技連会長は、母体企業で体質改革を目指したコマツウエイを紹介するとともに、建設車両にセンサーを付け、IoT(モノのインターネット)で一台ずつ品質保証する取り組みなどを披露した。
シンポジウムの最後に行われたパネル・ディスカッションでは、ダイセルの小河義美取締役専務執行役員が、エアバッグ・インフレーター製造工程の自動化により、生産効率化とともに、品質のばらつきが少ない取り組みを紹介。またジャトコの平山智明常務執行役員は、変速機にICチップを付けて自動車メーカーに納入する仕組みをなどを紹介した。総じてこうしたデジタル技術を活用することで、不正防止とともに、顧客にも製品の品質保証が可能になると訴えて幕を閉じた。
世耕経済産業大臣登壇時の挨拶概要は以下の通り(以下は編集部に於いて追加した)
1.はじめに
本日は、公開シンポジウム「サプライチェーン全体での品質保証体制の強化に向けて」に、大勢の皆さんにご参加をいただき、主催者を代表する一人として、感謝を申し上げたいと思います。