SUBARU(スバル)に対する勧告には、「完成検査の現場に対する把握・管理体制に問題があること等が数次にわたり明らかになった」と記され、四半期毎に再発防止策の実施状況を報告するなど6項目が記された。(撮影=中島みなみ)
「信頼を損なう事態を引き起こしたことは極めて遺憾」6つの是正求める
「国土交通省としては、不適切事案の再発防止状況を厳しく確認するため当分の間、御社を重点的な監視対象とする」
石井啓一国土交通相は14日、SUBARU(スバル)中村知美社長を大臣室に呼び出し勧告書を手渡した。同社の完成検査の不適切事案について、道路運送車両法に基づく是正措置を措置を求めた行政処分だ。厳しい表情で勧告書を受けたった中村社長は、いつもと変わらぬ冷静さを表情に宿していたかに見えたが、大臣室を出て記者の質問に答えた時には、指が小刻みに震えていた。
勧告書の内容は、完成検査不正に歯止めが効かなかった経営陣の姿勢を問うものだった。
「直近では貴社が平成30年以降は実施していないとしていた、駐車ブレーキの全数検査時にブレーキペダルを踏む不適切な行為等が最近まで行われていたことが判明するなど、貴社における、完成検査の現場に対する把握・管理体制に問題があること等が数次にわたり明らかとなった」
石井啓一国交相から完成検査の不適切事案再発防止の勧告書を、大臣室で受け取ったSUBARU(スバル)中村朋美社長。「深く反省し、二度と起きないよう万全を尽くす」と頭を下げた。(撮影=中島みなみ)
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