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2024年6月13日【新型車】

MINI、新型クーパー・ファイブドアの販売を開始

坂上 賢治

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ビー・エム・ダブリューは6月13日、プレミアム・スモール・コンパクト・セグメント「MINI COOPER 5 DOOR( ミニ・クーパー・ファイブドア )」の新型モデル( 全面改良 )を、全国のMINI正規ディーラーに於いて、同日より販売を開始する。納車は、2024年第四四半期以降を予定している。車両販売価格は408万円から477万円。

 

英国のプレミアム・ブランドMINIは、2002年よりBMWグループにて開発、生産および販売が行なわれているブランドであり、今モデルではMINIの伝統的な基幹モデルのMINI COOPER 3 DOORをベースに5ドア・モデル化した。

 

 

このMINI COOPER 5 DOORは、プレミアム・スモール・コンパクト・セグメントに位置するモデルで、新型MINI COOPER 5 DOORは、2014年に誕生したMINI5DOORの第二世代目のモデルにあたる。そんな新型MINI COOPER 5 DOORは、新型MINI COOPER 3 DOORと比較して、全長を180mm、ホイールベースを70mm長くすることで、広い車室を実現させた。

 

新型MINI COOPER 5 DOORは、新しいMINIデザイン言語を基礎にブランドのデザインDNAを継承しつつ、MINIの本質的な価値を反映させている。そんなMINIの新たなデザイン言語は、「カリスマティック・シンプリシティー」と呼ばれ、コンポーネントの数を減らすことでシンプルさにフォーカスしている。

 

 

また新デザイン言語でのもう1つの中心的な要素は、持続可能性を考慮した素材の選択にある。それゆえ全てに於いて、素材からクローム・パーツやレザーを排除し、代わりに採用した新素材にはリサイクル・ポリエステルやリサイクル・アルミニウムを利用。将来を見据えた新世代モデルであることを印象付けた。加えて機能面に於いても大幅な刷新が行なわれたことで安全機能および運転支援システムは大幅に進化した。

 

日本国内に於ける全てのMINIモデルは新世代モデルへと順次生まれ変わっており、第一弾として高効率ガソリン・エンジン搭載モデル、クリーン・ディーゼル・エンジン搭載モデルの他、電気自動車をラインアップするMINI COUNTRYMAN( カントリーマン )を。

 

 

第二弾として高効率ガソリン・エンジン搭載モデルと、電気自動車をラインアップするMINI COOPER 3 DOOR(クーパー)。第三弾としては電気自動車のみをラインアップするMINI ACEMAN(エースマン)が誕生しているが、新型MINI COOPER 5 DOORは、高効率ガソリン・エンジン搭載モデルのみをラインアップする第四弾目の新世代モデルとなる。

 

なお全てのMINI新世代モデルは、MINI正規ディーラーでの注文受付に加えて、MINIウェブサイトを通じて、いつでもどこでも365日24時間のプレオーダーも可能となっている。

 

 

車両のエクステリア・デザインでは、先の通りでMINIのDNAを継承しつつ、新世代モデルであることを象徴するミニマルな新しいデザインに刷新された。先代モデルに於いて、自動車業界初採用となった「マルチ・トーン・ルーフ」はオプション装備品として用意された。また3種類からカスタマイズ可能なLEDシグニチャー・ライトやWelcome/Good-byeライトの採用など、新世代に相応しいMINIらしいギミックも新たに導入されている。

 

このシグニチャー・ライトには、フロントおよびリア・ライトの点灯方法を3つのパターンから選択でき、その日の気分でカスタマイズが可能だ。Welcome/Good-byeライトは、車両のキーを持った状態で車両に近づいたり離れたりすると、フロントおよびリアのライトがまるで挨拶をするかのように点滅するMINIらしい機能を備えている。

 

 

インテリア・デザインでは、完全なデジタル化が施されたことでステアリング・ホイールの背後に配置されていたメーターパネルは廃止され、運転に必要な全ての情報は、前方のヘッドアップ・ディスプレイおよび円形有機ELセンター・ディスプレイに映し出される。

 

この結果、前方への視界が開け、広々とした室内空間が実現された。広々としたカーブを描くダッシュボードには、布地を連想させる新しい素材を採用。リサイクル・ポリエステルを使用した同新素材は、温かみのある編み物を作るような製造プロセスにより手入れが簡単な構造になっている。

 

 

有機ELテクノロジーが投入された大型の円形有機ELセンター・ディスプレイには、直径240mmの高品質ガラスが使用され、最適化された高感度タッチ機能を装備している。

 

操作はスマートフォンのように直感的に扱える。メイン・メニューでは、各機能がウィジェットとして横並びに配置され、スワイプやタッチで操作する。メーターパネルとしての機能はもちろんの事、AR機能付きナビゲーション・システム、メディア、電話、エア・コンディショナー、各種設定等々、すべての操作を一括して円形有機ELディスプレイで実現している。

 

パワートレインは、BMWグループが開発した新世代モジュール式高効率1.5L直列3気筒MINIツインパワー・ターボ・ガソリン・エンジンが搭載されている。最高出力115kW/5,000rpm、最大トルク230Nm/1,500-4,600rpmを発揮し、ダイナミックな走りを実現するべく7速ダブル・クラッチ・トランスミッションが組み合わされた。

 

 

 

またMINI COOPER S 5 DOORには、新世代モジュール式高効率2L直列4気筒MINIツインパワー・ターボ・ガソリン・エンジンが搭載され、最高出力150kW/5,000rpm、最大トルク300Nm/1,450-4,500rpmを発揮。これに7速ダブル・クラッチ・トランスミッションが組み合わされる。

 

なおドライビングモード選択では、コンフォートなドライブフィールとなるコア・モード、スポーティなゴーカート・モード、エコさを追求したグリーン・モードの3つが選べる。先進安全機能では、高性能カメラ、レーダー、高性能プロセッサーの組み合わせで、ストップ&ゴー機能付のアクティブ・クルーズ・コントロールモードや、レーン・チェンジ・ウォーニング機能(車線変更警告システム)、レーン・ディパーチャー・ウォーニング(車線逸脱警告システム)、衝突回避・被害軽減ブレーキ(事故回避ステアリング付)、ステアリング&レーンコントロール・アシスト、リアのクロス・トラフィック・ウォーニング)などが標準装備された。

 

 

その他、並列および縦列駐車を容易にするパーキング・アシスト機能、ペダル踏み間違い急発進抑制機能、車両が時速約35km以下で直前に前進したルートを最大約50mまでを記憶して同じルートをバックで正確に戻ることが可能となるリバース・アシスト機能なども採用された。

 

なお新型MINI COOPER S 5 DOORには、車載カメラを使用した全方向(前後&左右)記録可能なドライブ・レコーダーが標準装備されている。同装備は後付けのドライブ・レコーダーと異なり、車両後方の映像もウィンドウ越しではなく直接撮影するため、あおり運転等の危険運転車両と遭遇した際に、車両のナンバーも鮮明に記録できると同時に、サイドのカメラで幅寄せの映像記録にも対応する。また前方カメラを使ってドライビング中に前方の美しい景色を記録することも可能だ。

 

 

最後に車体に組み込まれたAI技術を活用することで、音声会話だけで車両の操作、情報へのアクセスも可能になった。しかも今までの音声入力と異なり、より自然な会話に近い言葉でドライバーの指示や質問を理解し、適切な機能やサービスを起動してくれる他、使用頻度に応じてドライバーの好みを学習し、長く乗り続けるほどドライブにおける真のパートナーとしての役割を担えるようになる。

 

主な車両諸元
MINI COOPER C 5 DOOR
全長4,035mm、全幅1,745mm、全高1,470mm、ホイールベース2,565mm、排気量1,498cc、直列3気筒ガソリン・エンジン、最高出力115kW/5,000rpm、最大トルク230Nm/1,500-4,600rpm。

 

MINI COOPER S 5 DOOR
全長4,035mm、全幅1,745mm、全高1,470mm、ホイールベース2,565mm、排気量1,998cc、直列4気筒ガソリン・エンジン、最高出力150kW/5,000rpm、最大トルク300Nm/1,450-4,500rpm。

※記載の諸元値は全てヨーロッパ仕様車を使用したヨーロッパに於ける認可数値であるため、日本での認可値とは異なる場合がある。

 

 

メーカー希望小売価格(消費税込)は以下の通り

モデル:MINI COOPER C 5 DOOR
メーカー希望小売価格:¥ 4,080,000

 

モデル:MINI COOPER S 5 DOOR
メーカー希望小売価格:¥ 4,770,000
車両は右ハンドル仕様。上記のメーカー希望小売価格は、付属品価格、税金(消費税を除く)、保険料、登録に伴う諸費用を含まない車両本体価格。また「自動車リサイクル法」に基づく、リサイクル料金が別途必要となる。

 

新型 MINI COOPER 5 DOOR製品Webサイトは以下の通りhttps://www.mini.jp/ja_JP/home/range/mini-cooper-5-door.html

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。