マクラーレン・オートモーティブは、3月6日、投入予定のサーキット専用、「McLaren Senna GTR」コンセプトを、第88回ジュネーブ・モーターショーで発表した。
「McLaren Senna GTR」の生産台数は、最大75台。
2019年に英国サリー州ウォーキングのマクラーレン・プロダクション・センターにて、手作業で組み立てられると云う。
「McLaren Senna GTR」には、サーキット・カーに求められる、コアの強度と剛性を確保するため、McLaren Sennaと同じカーボンファイバー製 Monocage III構造が採用され、乾燥重量もMcLaren Sennaと同じ1,198kg。
4.0リッターV8ツインターボ・エンジンが生み出すパワーとトルクは、公道走行が可能なMcLaren Sennaの800PSおよび800Nmからさらに向上し、最高出力は少なくとも825PSに増大。直線でのスピードはスタンダードモデルよりも速くなると云う。
また、サーキット専用トランスミッションと改良されたダブルウィシュボーン式サスペンション、Pirelli製スリック・タイヤがもたらすさらなる効果により、ダウンフォースは最大1,000kg。
それにより、「McLaren Senna GTR」は、Formula 1以外では、マクラーレン史上最速のラップタイムを記録することになるだろうと、同社はコメントしている。
なお、「McLaren Senna GTR」の詳細なテクニカルデータについては、今年後半に明らかにされる予定だ。
エクステリアデザインでは、トレッドをより広くし、新しいフロント・リアのフェンダーを採用し、カーボンファイバー製のボディは、よりシンプルに。
フェンダーと他のエアロダイナミクス・コンポーネントについては、コックピットにクリップオンされるような設計で、簡単にモディファイが可能だとしている。
また、ホイールも、サーキットでの使用を想定した新しいデザインのものが採用された。
フロント・スプリッターは、ロードカーに比べて大型化し、フロントのエアロダイナミクス性能を向上。同様にリアのディフューザーも大きく、長く、より後方へ伸ばされている。
リアデッキは、マクラーレンの中で最も低い位置にあり、エアロダイナミクス性能とクーリング機能を向上させているほか、アクティブ・リア・ウィングの性能を最適化すると云う。
ドアのデザインは、エアフローをより理想的な状態に保つよう設計、外部パネルが中央に向かい押し込まれている。
また、「McLaren Senna GTR」では、ロードカーのMcLaren Sennaとは異なり、ポリカーボネートのチケットウィンドウが採用された。
マクラーレンのエンジニアリング・ディレクター、ダン・パリー・ウィリアムズは次のように述べている。
「McLaren Sennaは、当初より、公道とサーキットの要件すべてに留意して設計されました。そのため、GTRバージョンの開発は最初のプロジェクトを発展させる形となりました。ジュネーブで公開されるMcLaren Senna GTRのコンセプトは、最終形ではありませんが、このマシンについての我々の思想がはっきりと分かるものです。この考えを通すことにより、長い間なかった、あるいは過去にはなかった究極のパフォーマンスを有する、最も刺激的なドライブができるマクラーレンが生まれることになります」