マツダは、10月11日、新世代車両運動制御技術「スカイアクティブ ビークル ダイナミクス(SKYACTIV-VEHICLE DYNAMICS)」の第二弾として、「G-ベクタリング コントロール プラス(G-Vectoring Control Plus、以下GVC Plus)」を開発したことを発表。
同日より日本市場にて予約受注を開始する「マツダCX-5」商品改良モデルから順次、「GVC Plus」をすべての商品に搭載する予定であることを明かした。
「SKYACTIV-VEHICLE DYNAMICS」の第一弾である「G-ベクタリング コントロール(G-Vectoring Control、以下GVC)」は、ドライバーのハンドル操作に応じてエンジンの駆動トルクを変化させることで、車両の横方向と前後方向の加速度(G)を統合的にコントロールし、四輪への接地荷重を最適化してスムーズで効率的な車両挙動を実現する世界初の制御技術だ。
今回の第二弾となる「GVC Plus」では、新たにブレーキによる車両姿勢安定化制御(直接ヨーモーメント制御)を追加することで、より高い安定化効果を実現。
旋回中のドライバーのハンドル戻し操作に応じて外輪をわずかに制動し、車両を直進状態へ戻すための復元モーメントを与えることで安定性を向上。
ヨー、ロール、ピッチの各回転運動のつながりを高い旋回Gの領域まで一貫させ、素早いハンドル操作に対する車両の追従性を高めるとともに、挙動の収束性を大幅に改善している。
これにより、緊急時の危険回避能力を高めるとともに、高速走行時の車線変更や、雪道など滑りやすい路面環境においても、人間にとって制御しやすく、より安心感の高い動きを実現する。
ちなみに、「GVC Plus」は日立オートモーティブシステムズが有する車両運動制御アルゴリズムを基にマツダが応用開発した「GVC」の進化技術で、今回の新技術も2社が共同開発を行っている。
今回商品改良したCX-5には、「GVC Plus」を全車に標準装備した他、新たに2.5リッター直列4気筒直噴ガソリンターボエンジン「SKYACTIV-G 2.5T」を設定。
また、クリーンディーゼルエンジン「SKYACTIV-D 2.2」搭載車には、新たに6速マニュアルトランスミッションも追加する。
さらに、最上級モデルとして特別仕様車「Exclusive Mode(エクスクルーシブ・モード)」も設定。高品質のナッパレザーや本杢パネルといった素材を駆使した高級感溢れる室内を実現している。
価格(消費税込)は、257万400円〜388万2600円だ。