マクニカ・三重交通・三岐鉄道・芙蓉総合リース・日本信号の5社は9月15日、三重県四日市市で自動運転バスを活用した「まちなかモビリティ」実証実験へ参加する。( 坂上 賢治 )
これは四日市市、交通事業者、経済団体等の関係者で構成される「自動運転導入検討会議( 自動運転の導入を目的に設立されたスマートシティ創出会議 )」に協力するもの。
より具体的には、近鉄四日市駅とJR四日市駅間の中央通りを舞台にモビリティの活用を通じた賑わいの創出検証や、自動運転社会実装に向けた課題を探る目的で行われる実証実験の一環だ。
同実証にマクニカ、三重交通、三岐鉄道などが参画する訳だが、特にマクニカは、モビリティワーキンググループの代表企業として〝自動運転を含む次世代モビリティの導入〟や〝MaaS事業創出の実現〟を目指して行く構え。
当日の実証実験では、ハンドル・アクセル・ブレーキのない自動運転バスであるNAVYA社の「ARMA(アルマ)」を運行する。ちなみに今実証実験では、新たに自動運転時の技術課題である交差点での信号認識を検証するべく、日本信号からの技術協力を受けて「信号協調」を行い、信号交差点付近での自動走行技術検証を行う。
また車両内部には、半透過型のディスプレイを設置。乗降時前後での乗客と遠隔監視者とのコミュニケーションへの活用や、プロモーション動画配信する事で、乗車時の安心感や新たな移動価値の検証も行う。
加えて遠隔監視などのモビリティ管理に関しても、市役所内に監視センターを設けて、より実用的な遠隔監視型の自動運転車運行の理想形に近づけていき、将来の自動運転社会実装やMaaS事業の完全創出を見据える。
こうした流れからマクニカの役割は、四日市中央通りを周遊する自動運転バスの運行と、自動運転走行に必要なデータ取得・セットアップ、技術的資料・取得データを提供して効果検証を行う事になる。
また車両の走行データをマクニカ製遠隔監視システム「マクニカモビリティデータプラットフォーム」と連携させる事で、自動運転バスの走行情報をリアルタイムに離れた場所で確認出来るようにする。
更に遠隔監視システムを活用する事により、将来的に1人のドライバーで複数車両の管理が実現できるようにするなど、社会課題の働き手不足の解消も目指していく構えだ。
なお同実証実験で芙蓉リースは、マクニカとの業務提携「自動運転実証実験支援サービスプログラム」により自動運転バスを提供し、三重交通と三岐鉄道は自動運転バスのオペレータと車両内で運行中の車内外の安全を確保するための「保安員」を提供する。日本信号は先の通りで交通信号機から自動運転車へ信号情報を伝える「信号協調システム」を提供する。
【実証実験の概要】
日 程 : 2022年9月22日(木)~10月16日(日)
時 間 : 10時~17時(1日12便)
自動運転車両 :自動運転バス ARMA
走行ルート: 「JR四日市駅前ロータリー」と「近鉄四日市駅前ロータリー」を往復する周回ルート(片道約1.1km)
乗車方法:事前予約+当日自由枠乗車(専用予約サイトもしくはCTYコネクトアプリから事前予約・乗車登録)
自動運転実証実験支援サービスプログラムの詳細
https://www.macnica.co.jp/business/maas/news/2021/136501/