生産数は1日5台程度
話を新型に戻そう。新G-RXの一番の特長は、インナースライド式テールゲートの開閉にタッチ式スイッチを採用したことだ。
従来、テールゲートは手動開閉式が主だったが、開閉スイッチを設けることで、回収作業の疲労軽減などを実現。
しかも、スイッチは、タブレットやスマートフォンのタッチパネルなどにも採用されるシステムを導入することで、指先などで軽く触れるだけで入力が可能だ。
展示されたデモ車両には、日野自動車製の2トントラックが使われているが、積載設備の架装は別メーカーのトラックでも可能。
また、ブース担当者によると、このような特殊車両における同社のビジネスモデルは、顧客からの受注は自動車メーカー側のディーラーが行い、同社に架装を依頼。塵芥車に仕上げた後にディーラーへ納品し、顧客に渡されるスタイルを取る。
顧客は主に、区や市などの自治体や自治体から委託を受けた民間企業なのはご存知の通り。車両価格は、展示デモカーのような2トン車の場合で1500万円以上だという。
また、車体色や装備品などは顧客のニーズに合わせ1台1台毎のカスタマイズが可能だが、生産は1日に5台程度と少ない。塵芥車全体の年間生産台数は、日本自動車車体工業会の調査によると2012年で3688台、2013年は4104台。
業務用車両のため生産数は少ないが、ほぼ毎日運行するため車両の傷みが早く、買い替え周期は約7年程度。前述の通り、約6割のシェアを持つ同社では生産が追いつかず、受注から7〜8ヶ月のバックオーダーを常にかかえているという。