輸送機器・産業機器製造を手掛ける新明和工業は、2019NEW環境展(3月12日〜15日・東京ビッグサイト)にて、同社が製造するごみ収集用の小型塵芥車「G-RX」の新型を展示した。
新明和工業は、1920年の創業から98年以上の歴史を誇る輸送機器・産業機器の製造メーカーだ。航空機部品から特装車まで幅広い分野に製品を提供する同社では、塵芥車においても業界シェア約6割を誇るトップメーカー。その代表的車両が今回新製品を展示したG-RXだ。
2005年に、当時の富士重工(現・スバル)と共同開発した同モデルは、2〜4トン車級の回転板式塵芥車。
回転板式とは、ごみを車体後部の積載設備に収納する際に回転板を用いることで、ごみや汚水の飛び散りや戻りを防ぐ構造を採用。特に、家庭ごみの収集に最適なタイプだ。
2〜4トン級トラックに積載設備を設置する小型タイプの同モデルは、市街地での取り回しがいいばかりでなく、優れた積載性能や積込性能、高いメンテナンス性や安全性などで評価を得ているロングセラーモデルだ。
なお、同モデルを共同開発した富士重工(当時)は、2012年に塵芥車の生産を終了、環境車両事業を新明和工業に譲渡している。発売から14年以上もの間生産され続けている同モデルは、その意味で、開発時以降も様々な機能に2社が持つ技術が生かされていることが覗える。
余談だが、塵芥車にはプレスプレートでごみを積載整備内に押し込むプレス式もあり、ペットボトルや紙類など汚水が出ないごみの回収車両に使われることが多い。また、大型トラックや軽ダンプなどをベースとすることで、大容量の積載能力を実現し多量のごみを収集する際にコスト削減などを実現する。