J.D. パワー ジャパンは12月1日、J.D. パワー2021年日本自動車耐久品質調査℠(VDS)の結果を発表した。
調査では、新車購入後36~53ヶ月経過したユーザーを対象に8分野177項目でユーザーの不具合経験を聴取。すべての不具合項目は車100台当たりの不具合指摘数(Problems Per 100 vehicles = PP100)として集計され、数値が低いほど品質が高いことを示す。
なお、8分野は、「外装」「走行性能」「装備品/コントロール/ディスプレイ」「オーディオ/コミュニケーション/エンターテインメント/ナビゲーション(ACEN)」「シート」「空調」「内装」「エンジン/トランスミッション」となる。
■2021年のスコア概要
・2021年調査の業界平均は57PP100(車両100台当たり57箇所の不具合指摘数)となった。不具合指摘数は前年より-5pt減少した。
・ランキング対象13ブランド中、最も不具合指摘が少なかったのはレクサス(34PP100)であった。レクサスは同年のJ.D. パワー 日本自動車初期品質調査SM(IQS)、J.D. パワー 日本自動車商品魅力度(APEAL)調査SMに続き、耐久品質調査においてもトップ評価となった。一方、マスマーケットブランドの中では、トヨタ(51PP100)の不具合指摘が最も少なかった。
■2021年調査の主なファインディング
海外ブランドの耐久品質改善が進む
国内ブランドの平均不具合指摘数は56PP100、海外ブランドは75PP100であり、海外ブランドの不具合指摘数は国内ブランドよりも多い。しかし、3年間の推移として見た場合、国内ブランドは2018年から-18ptだったのに対し、海外ブランドは2018年に比べ-35pt減少しており、海外ブランドが急速に耐久品質を改善しつつあることが明らかとなった。
過去3年間の推移ではエンジン/トランスミッション分野、外装分野の不具合指摘数が特に減少
過去3年間、特に不具合指摘が減った分野は「エンジン/トランスミッション」7.2PP100(2018年比-4.6pt)や「外装」10.0PP100(2018年比、-4.5pt)である。「エンジン/トランスミッション」については、「AT/CVTの変速中のもたつき/シフトタイミングが悪い」、「アイドリングストップ(自動エンジン停止/再始動)機能の不具合」、「燃費が悪すぎる」等の不具合指摘減少が目立っている。
J.D. パワー 2021年日本自動車耐久品質調査、各部門のNo.1を発表
【ブランドランキング】
総合第1位:レクサス
マスマーケット第1位:トヨタ
【セグメントアワード】(2021年より車両セグメントを変更)
軽セダン第1位:ダイハツ ミライース
軽ハイトワゴン第1位:ホンダ N-ONE
軽スーパーハイトワゴン第1位:ダイハツ ムーヴキャンバス
コンパクト第1位:トヨタ パッソ
ミッドサイズ第1位:トヨタ カローラ
ミッドサイズSUV第1位:トヨタ ハリアー
コンパクトミニバン第1位:ダイハツ トール
ミニバン第1位:トヨタ エスティマ
■J.D. パワー 2021年日本自動車耐久品質調査℠概要
実施期間:2021年6月~7月
調査対象:新車購入後36~53ヶ月経過したユーザー(18歳以上)
調査方法:インターネット調査
調査回答者数:19,327