多様なパワートレーンを持つ「UX」シリーズのBEVモデルを改良
トヨタ自動車傘下のLEXUSは10月12日、先の7月に販売を開始した「UX250h/200」に続き、ブランド初のBEVモデル「UX300e」の一部改良車を発表した。なお同車両の日本国内に於ける発売は2023年春頃になる見込みだという。( 坂上 賢治 )
UX300eは、シリーズ内のコンパクトクロスオーバーとして取り回し性に優れるボディサイズと、BEVならではの静粛性が「売り」となっているモデルだ。
今回は、新開発した電池パックを導入して電池容量を54.4kWhから72.8kWhに増強。この結果、航続距離を従来型から40パーセント以上向上させた450キロメートルをマーク( 電費性能は166.7kWh/kmを実現 )。更に走行フィーリングの上質さを高めつつ予防安全機能を拡充。最新のマルチメディアシステムも追加採用されている。
質感が向上した理由は、ボディのスポット溶接打点を20点追加した事による剛性強化。リヤに標準で装着したヤマハ発動機が開発・製造したパフォーマンスダンパーの装着。電動パワーステアリング(ESP)やアブソーバーに再チューニングを施した事による。
また先進装備の充実では、予防安全技術「レクサス・セーフティ・システム +」の機能を拡充。大型化/高解像度化させた最新のタッチディスプレイ型のマルチメディアシステムに加えて、インストルメントパネルとコンソール周辺のスイッチレイアウトを最適化。タイプCの充電用USBコネクタをコンソール前方に新たに2個追加設定するなどで使い勝手を高めた。
こうした車両改良についてレクサスインターナショナルの江本光輝主査は、「今回のUX300eの改良では、オールウェイズ・オン( Always On )の考え方の下で、航続距離を延長するなどBEVとしての基本性能の向上を図り、先進装備の進化を実現しました。
これからも、レクサスエレクトラファイド( Lexus Electrified )のドアオープナーとして、カーボンニュートラル社会の実現に向けて、更なる改善を進めて参ります」と話している。
UX300e 主要諸元(欧州仕様・プロトタイプ)
航続距離: 450km
電費: 166.7Wh/km
電池容量: 72.8kWh
急速充電規格: CHAdeMO
最高出力:(kW[PS]) 150[203]
最大トルク:(N・m[kgf・m]) 300[30.5]