トヨタ自動車傘下のレクサス(LEXUS)ブランドは、10月24日、新型ESを全国のレクサス店を通じて発売した。
ESは、1989年にフラッグシップセダンLSとともに、レクサスの最初のラインアップとして誕生し、多くの国・地域における基幹モデルとして販売。7代目にあたる新型ESが、今回日本で販売される。
新型ESの価格は、5,800,000円~6,980,000円(消費税込み/*2)となる。
新型ESは、レクサス・フラッグシップ車のLC・LSに続く、新世代レクサスのラインアップとして、低重心・GA-Kプラットフォームを活かしたエクステリア・デザインと、広い室内空間を両立したほか、独自のコンセプトに基づくインテリア・デザインを採用。
新たなプラットフォーム・パワートレーンにより、歴代ESが継承してきた乗り心地を進化させるとともに、優れた操縦安定性を提供するなど、相反する要素を両立した「二律双生」を実現したと云う。
さらに、量産車として世界初採用(*1)のデジタルアウターミラーや、予防安全パッケージ「Lexus Safety System +」など、先進安全装備を積極的に導入した。
[新型ESの主な特長]
<エクステリア>
・GA-Kプラットフォームがもたらす重心の低さを活かし、ワイド&ローのプロポーションを実現。フロントピラーの後方配置や、リヤピラーの傾斜で、引き締まったキャビンシルエットを創出した。また、クラストップレベルの空力性能を目指したボディ形状や、広く快適な室内空間、質感の高い素材の使用や細部の造形など、機能美と上質さを追求した。
・スピンドルグリルは、鋭利に折り返すフレームと波紋のように連続する縦フィン形状のグリルメッシュを組み合わせ、シャープなノーズを強調する形状とした。さらに小型の3眼LEDヘッドランプ(*3)で、端整かつ鋭い表情を演出している。
・リヤは、タイヤの踏ん張り感を強調する造形とし、3つのL字を層状に重ねた奥行きのあるリヤコンビネーションランプで、レクサスの個性を際立たせた。
・ボディカラーは、アイスエクリュマイカメタリックや、サンライトグリーンマイカメタリックといった新規開発色を含め、多彩なバリエーションを設定した。
<インテリア>
・レクサス独自の人間を中心とした空間コンセプトに基づき、ドライビングの高揚感を高めるコクピットと、乗客がくつろげるゆとりある空間を融合させたインテリアとした。
・上下2分割構成の前席シートバックは、ステアリング操作がしやすいショルダー形状としたほか、ディスプレイやスイッチ類を操作時の姿勢変化や視点移動が少ないレイアウトとすることで、運転に集中できる空間を創出。
ドライビングポジションは、ペダル配置、ステアリングの傾角や調整幅、シートのホールド性など、徹底的な走りこみやデータ解析に基づく細部にこだわったレイアウトとした。
・後席シートは、快適な座り心地と上質な仕上がりを追求、電動リクライニング(*4)機能を付与した。
・センターコンソール・ドアアームレストの表皮には立体的なパターンで加工を施すビスコテックス(*5)技術を採用した。
<GA-Kプラットフォームと2.5ℓハイブリッドシステム>
【GA-Kプラットフォーム】
・新プラットフォーム採用による高剛性化・低重心化のほか、ダブルウィッシュボーン式リヤサスペンションの採用や、ジオメトリーの最適化で、高い操縦安定性を確保。
また、ラック平行式電動パワーステアリング、低いヒップポイントや調整幅の広いステアリングとしたほか、ペダル類の配置最適化により、ドライバーが的確な操作をできる運転姿勢とした。
・ショックアブソーバーのオイル流路に非着座式のバルブを設け、微小な動きに対しても流路抵抗による減衰力を発生させる「スウィングバルブショックアブソーバー」を世界で初めて(*1)採用した。
・優れた静粛性を実現するため、風洞実験による車体形状の検証や吸音材・遮音材の最適配置のほか、ノイズリダクションホイールや遮音性の高いアコースティックガラスを採用するなど、音源対策、吸音、遮音それぞれにおいて、徹底的な作りこみを行った。
また、人が心地よく感じる周波数帯を解析し、エンジンやオーディオのサウンドと調和した快適な室内空間を提供する。
【2.5ℓハイブリッドシステム】
2.5 ℓ直列4気筒エンジンは、吸気効率の向上や燃焼室内の気流強化による高速燃焼で、世界トップレベルの熱効率を実現。JC08モード燃費で23.4km/ℓの優れた燃費性能を実現。
また、新型のトランスアクスルやPCU(*6)を採用し、ハイブリッドの燃費性能はそのままに、ダイレクトな加速フィーリングを実現した。
加えて、ハイブリッドバッテリーを小型化し、リヤシート下に配置することで、軽量化・低重心化に加え、荷室容量の拡大にも寄与している。
<LEXUS ES 主要諸元>
– 全長(mm):4,975
– 全幅(mm):1,865
– 全高(mm):1,445
– ホイールベース(mm):2,870
【F SPORT】
・ドライバーの運転操作に忠実でよりスポーティな走行性能を実現するため、きめ細かい減衰力の制御を行うリニアソレノイド式AVS(*7)を採用したほか、パフォーマンスダンパーを車体の前後に配置し、ボディ剛性のバランスを向上させるとともに、細かい振動を減衰吸収させている。
・デザイン面では、新しいFメッシュパターンを採用。さらに、19インチアルミホイールやシート、ステアリング、メーターなど、スポーティさを強調する内外装とした。
・また、“F SPORT”の走りを表現するため、日本刀の仕上げ工程「刃取」に着想を得た“F SPORT”専用アルミオーナメントパネルを新開発。最新の生産技術で匠の研磨技術を再現し、日本刀の刃文をイメージさせる紋様を作り出した。
<量産車として世界初採用のデジタルアウターミラーなど、最先端の安全技術を採用>
・量産車として世界初のデジタルアウターミラーを採用し、車両のフロントドア外側のカメラで撮影した車両左右後方の映像を、フロントピラー部に設置された5インチディスプレイに表示。カメラ部は、雨滴が付着しにくい形状とし、ディスプレイを室内に搭載することで、天候の影響を受けにくい優れた視認性を確保した。
また、従来のミラーを小型のカメラに置き換えることで、斜め前方の見通しを確保するとともに、風切音低減による高い静粛性を実現した。
・「Lexus Safety System+」の機能を進化。また、運転支援時にドライバーにとって自然で、安心感のある車両挙動を追求した。
【Lexus Safety System+ の主な搭載技術】
・単眼カメラとミリ波レーダーの性能向上により、昼間の自転車運転者や夜間の歩行者も検知可能な「プリクラッシュセーフティ」。
・自動車専用道路等において設定した車速内で前走車との距離を一定になるよう加減速制御するレーダークルーズコントロールおよび、同一車線内中央を走行できるよう操舵を支援する高度運転支援機能 レーントレーシングアシスト(LTA*8)。
・先行車や対向車を眩惑しないよう、ハイビームの照射を制御する「アダプティブハイビームシステム*3(AHS*9)」。
・カメラで主要な道路標識を読み取り、メーターとヘッドアップディスプレイ内に表示する「ロードサインアシスト(RSA*10)」。
また、駐車場などにおけるアクセルペダル踏み間違い時の衝突や、接近する後方車両との接触事故による被害の軽減に寄与するパーキングサポートブレーキを採用。後方歩行者にも対応(*11)し、リヤカメラで歩行者を検知し、衝突の危険がある場合には、警報およびブレーキ制御で被害軽減に寄与する。
加えて、車両周辺の安全確認をサポートするパノラミックビューモニター(*4)など、先進安全装備を積極的に導入した。
*1:2018年10月現在。レクサス調べ。
*2:メーカー希望小売価格。リサイクル料金は含まれない。
*3:“F SPORT”、“version L”に標準設定。標準仕様にオプション設定。
*4:“version L”に標準設定。
*5:“version L”に標準設定。
*6)PCU: Power Control Unit。
*7)AVS: Adaptive Variable Suspension system。
*8)LTA: Lane Tracing Assist。
*9)AHS: Adaptive High-beam System。
*10)RSA: Road Sign Assist。
*11:パーキングサポートブレーキ(後方歩行者)は“version L”に標準設定。
[メーカー希望小売価格] (単位:円)
<グレード、エンジン、ハイブリッドシステム、駆動、価格*(消費税込み)>
– ES300h “version L”、A25A-FXS(2.5ℓ直列4気筒)、Lexus Hybrid Drive、2WD(FF)、6,980,000
– ES300h “F SPORT”、A25A-FXS(2.5ℓ直列4気筒)、Lexus Hybrid Drive、2WD(FF)、6,290,000
– ES300h、A25A-FXS(2.5ℓ直列4気筒)、Lexus Hybrid Drive、2WD(FF)、5,800,000