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2018年10月24日【新型車】

レクサス、基幹モデルの新型「ES」を日本初販売

NEXT MOBILITY編集部

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トヨタ自動車傘下のレクサス(LEXUS)ブランドは、10月24日、新型ESを全国のレクサス店を通じて発売した。

 

ESは、1989年にフラッグシップセダンLSとともに、レクサスの最初のラインアップとして誕生し、多くの国・地域における基幹モデルとして販売。7代目にあたる新型ESが、今回日本で販売される。

 

新型ESの価格は、5,800,000円~6,980,000円(消費税込み/*2)となる。

新型ESは、レクサス・フラッグシップ車のLC・LSに続く、新世代レクサスのラインアップとして、低重心・GA-Kプラットフォームを活かしたエクステリア・デザインと、広い室内空間を両立したほか、独自のコンセプトに基づくインテリア・デザインを採用。

 

新たなプラットフォーム・パワートレーンにより、歴代ESが継承してきた乗り心地を進化させるとともに、優れた操縦安定性を提供するなど、相反する要素を両立した「二律双生」を実現したと云う。

 

さらに、量産車として世界初採用(*1)のデジタルアウターミラーや、予防安全パッケージ「Lexus Safety System +」など、先進安全装備を積極的に導入した。

 

 

[新型ESの主な特長]

 

<エクステリア>

 

・GA-Kプラットフォームがもたらす重心の低さを活かし、ワイド&ローのプロポーションを実現。フロントピラーの後方配置や、リヤピラーの傾斜で、引き締まったキャビンシルエットを創出した。また、クラストップレベルの空力性能を目指したボディ形状や、広く快適な室内空間、質感の高い素材の使用や細部の造形など、機能美と上質さを追求した。

 

・スピンドルグリルは、鋭利に折り返すフレームと波紋のように連続する縦フィン形状のグリルメッシュを組み合わせ、シャープなノーズを強調する形状とした。さらに小型の3眼LEDヘッドランプ(*3)で、端整かつ鋭い表情を演出している。

 

・リヤは、タイヤの踏ん張り感を強調する造形とし、3つのL字を層状に重ねた奥行きのあるリヤコンビネーションランプで、レクサスの個性を際立たせた。

 

・ボディカラーは、アイスエクリュマイカメタリックや、サンライトグリーンマイカメタリックといった新規開発色を含め、多彩なバリエーションを設定した。

 

ES300h“version L”(アイスエクリュマイカメタリック)<オプション装着車>

ES300h“version L”(アイスエクリュマイカメタリック)<オプション装着車>

 

<インテリア>

 

・レクサス独自の人間を中心とした空間コンセプトに基づき、ドライビングの高揚感を高めるコクピットと、乗客がくつろげるゆとりある空間を融合させたインテリアとした。

 

・上下2分割構成の前席シートバックは、ステアリング操作がしやすいショルダー形状としたほか、ディスプレイやスイッチ類を操作時の姿勢変化や視点移動が少ないレイアウトとすることで、運転に集中できる空間を創出。

 ドライビングポジションは、ペダル配置、ステアリングの傾角や調整幅、シートのホールド性など、徹底的な走りこみやデータ解析に基づく細部にこだわったレイアウトとした。

 

・後席シートは、快適な座り心地と上質な仕上がりを追求、電動リクライニング(*4)機能を付与した。

 

・センターコンソール・ドアアームレストの表皮には立体的なパターンで加工を施すビスコテックス(*5)技術を採用した。

 

ES300h “version L”(インテリアカラー:リッチクリーム) <オプション装着車>

ES300h “version L”(インテリアカラー:リッチクリーム) <オプション装着車>

 

<GA-Kプラットフォームと2.5ℓハイブリッドシステム>

 

【GA-Kプラットフォーム】

 

・新プラットフォーム採用による高剛性化・低重心化のほか、ダブルウィッシュボーン式リヤサスペンションの採用や、ジオメトリーの最適化で、高い操縦安定性を確保。

 また、ラック平行式電動パワーステアリング、低いヒップポイントや調整幅の広いステアリングとしたほか、ペダル類の配置最適化により、ドライバーが的確な操作をできる運転姿勢とした。

 

・ショックアブソーバーのオイル流路に非着座式のバルブを設け、微小な動きに対しても流路抵抗による減衰力を発生させる「スウィングバルブショックアブソーバー」を世界で初めて(*1)採用した。

 

・優れた静粛性を実現するため、風洞実験による車体形状の検証や吸音材・遮音材の最適配置のほか、ノイズリダクションホイールや遮音性の高いアコースティックガラスを採用するなど、音源対策、吸音、遮音それぞれにおいて、徹底的な作りこみを行った。

 また、人が心地よく感じる周波数帯を解析し、エンジンやオーディオのサウンドと調和した快適な室内空間を提供する。

 

【2.5ℓハイブリッドシステム】

 

2.5 ℓ直列4気筒エンジンは、吸気効率の向上や燃焼室内の気流強化による高速燃焼で、世界トップレベルの熱効率を実現。JC08モード燃費で23.4km/ℓの優れた燃費性能を実現。

 また、新型のトランスアクスルやPCU(*6)を採用し、ハイブリッドの燃費性能はそのままに、ダイレクトな加速フィーリングを実現した。

 加えて、ハイブリッドバッテリーを小型化し、リヤシート下に配置することで、軽量化・低重心化に加え、荷室容量の拡大にも寄与している。

 

<LEXUS ES 主要諸元>

 

– 全長(mm):4,975
– 全幅(mm):1,865
– 全高(mm):1,445
– ホイールベース(mm):2,870

 

【F SPORT】

 

・ドライバーの運転操作に忠実でよりスポーティな走行性能を実現するため、きめ細かい減衰力の制御を行うリニアソレノイド式AVS(*7)を採用したほか、パフォーマンスダンパーを車体の前後に配置し、ボディ剛性のバランスを向上させるとともに、細かい振動を減衰吸収させている。

 

・デザイン面では、新しいFメッシュパターンを採用。さらに、19インチアルミホイールやシート、ステアリング、メーターなど、スポーティさを強調する内外装とした。

 

・また、“F SPORT”の走りを表現するため、日本刀の仕上げ工程「刃取」に着想を得た“F SPORT”専用アルミオーナメントパネルを新開発。最新の生産技術で匠の研磨技術を再現し、日本刀の刃文をイメージさせる紋様を作り出した。

 

ES300h “F SPORT”(ホワイトノーヴァガラスフレーク)

ES300h “F SPORT”(ホワイトノーヴァガラスフレーク)

(左) ES300h “F SPORT”(インテリアカラー:フレアレッド)<オプション装着車> (右)“F SPORT”専用オーナメントパネル(本アルミ〈刃取調仕上げ/シルバー〉)

(左) ES300h “F SPORT”(インテリアカラー:フレアレッド)<オプション装着車> (右)“F SPORT”専用オーナメントパネル(本アルミ〈刃取調仕上げ/シルバー〉)

 

<量産車として世界初採用のデジタルアウターミラーなど、最先端の安全技術を採用>

 

・量産車として世界初のデジタルアウターミラーを採用し、車両のフロントドア外側のカメラで撮影した車両左右後方の映像を、フロントピラー部に設置された5インチディスプレイに表示。カメラ部は、雨滴が付着しにくい形状とし、ディスプレイを室内に搭載することで、天候の影響を受けにくい優れた視認性を確保した。

 また、従来のミラーを小型のカメラに置き換えることで、斜め前方の見通しを確保するとともに、風切音低減による高い静粛性を実現した。

 

・「Lexus Safety System+」の機能を進化。また、運転支援時にドライバーにとって自然で、安心感のある車両挙動を追求した。

 

【Lexus Safety System+ の主な搭載技術】

 

・単眼カメラとミリ波レーダーの性能向上により、昼間の自転車運転者や夜間の歩行者も検知可能な「プリクラッシュセーフティ」。

 

・自動車専用道路等において設定した車速内で前走車との距離を一定になるよう加減速制御するレーダークルーズコントロールおよび、同一車線内中央を走行できるよう操舵を支援する高度運転支援機能 レーントレーシングアシスト(LTA*8)。

 

・先行車や対向車を眩惑しないよう、ハイビームの照射を制御する「アダプティブハイビームシステム*3(AHS*9)」。

 

・カメラで主要な道路標識を読み取り、メーターとヘッドアップディスプレイ内に表示する「ロードサインアシスト(RSA*10)」。

 

また、駐車場などにおけるアクセルペダル踏み間違い時の衝突や、接近する後方車両との接触事故による被害の軽減に寄与するパーキングサポートブレーキを採用。後方歩行者にも対応(*11)し、リヤカメラで歩行者を検知し、衝突の危険がある場合には、警報およびブレーキ制御で被害軽減に寄与する。

 加えて、車両周辺の安全確認をサポートするパノラミックビューモニター(*4)など、先進安全装備を積極的に導入した。

 

 

*1:2018年10月現在。レクサス調べ。
*2:メーカー希望小売価格。リサイクル料金は含まれない。
*3:“F SPORT”、“version L”に標準設定。標準仕様にオプション設定。
*4:“version L”に標準設定。
*5:“version L”に標準設定。
*6)PCU: Power Control Unit。
*7)AVS: Adaptive Variable Suspension system。
*8)LTA: Lane Tracing Assist。
*9)AHS: Adaptive High-beam System。
*10)RSA: Road Sign Assist。
*11:パーキングサポートブレーキ(後方歩行者)は“version L”に標準設定。

 

 

[メーカー希望小売価格] (単位:円)

 

<グレード、エンジン、ハイブリッドシステム、駆動、価格*(消費税込み)>

– ES300h “version L”、A25A-FXS(2.5ℓ直列4気筒)、Lexus Hybrid Drive、2WD(FF)、6,980,000

 

– ES300h “F SPORT”、A25A-FXS(2.5ℓ直列4気筒)、Lexus Hybrid Drive、2WD(FF)、6,290,000

 

– ES300h、A25A-FXS(2.5ℓ直列4気筒)、Lexus Hybrid Drive、2WD(FF)、5,800,000

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

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経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。