REXEV(レクシヴ)は、ジャフコ グループをリードインベスターとして、三井住友ファイナンス&リース、エースタート、大阪ガス、京セラ、東芝などを引受先として総額約 7.4 億円の第三者割当増資を実施したと、2020年12月21日発表した。
レクシヴは、持続可能な社会の実現を目指し、EnergyTech でエネルギー企業の「新規事業開発」と企業の「コスト削減 & 環境対策」を支援しており、また自社でも電気自動車(以下、EV)のバッテリーを用いた電力需給調整や EV 特化型カーシェアリング『eemo(イーモ)』を、神奈川県小田原市を中心に運営している。
今後は調達した資金を元に、以下の技術開発とサービス開発を行っていくという。
■再生可能エネルギーの普及を促進する、EV バッテリーを用いたエネルギー・マネジメント技術の強化
AI 技術を用いた高度なエネルギー・マネジメント技術開発や、需給調整市場で調整力として取引可能な EV バッテリーの充放電による仮想発電所(VPP)構築等を行う。
■移動手段の提供と電力需給調整の両方を最適化するe-モビリティのマネジメントプラットフォーム開発およびそのシステム提供事業開発
今後は EV だけでなく、プラグインハイブリッド車や e バス、グリーンスローモビリティなど多種多様な e-モビリティを対象に、モビリティとエネルギーの融合を目指す。
■MaaS(Mobility as a Service)との連携(観光 MaaS やローカル MaaS 等)による新たな移動サービスの構築
MaaS との連携によりサービス利用者の利便性を高め、さらなる移動の自由を提供し、e-モビリティの普及促進を目指す。また自動運転技術の活用により特に移動に課題の多い地方都市を中心に移動コストを低減させ持続可能な移動サービスを構築する。
■地域マイクログリッドにおける EV による需給調整や地域レジリエンス強化
昨今の風水害により地域のレジリエンスが注目され、またそのエネルギー確保の観点からも分散電源や蓄電池の導入検討が進められている。レクシヴでは EVを移動する蓄電と捉え通常はモビリティ利用、災害時には蓄電池利用と、設備の利用率を高め、経済的にも自立したレジリエンスシステムを創る。
なおレクシヴは、今回の第三者割当増資を実施した各社と、上記の実現に向けて技術面・営業面でも協力していくという。
<今回の引受先>*敬称略、順不同
ジャフコ グループ/三井住友ファイナンス&リース/エースタート/大阪ガス/京セラ/東芝 など
<資金調達の背景・目的>
脱炭素社会実現や、持続可能な開発目標(SDGs)の実現といった世界的な潮流を背景に、再生可能エネルギーや e-モビリティの利用が拡大しているが、再生可能エネルギーからの電力供給は、季節や天候の変化により大きく変動する。
従来通りの安定した電力供給を維持する為には、この変動による電力の過不足を調整する、所謂「調整力」の整備が急務となっている。調整力の担い手の一つとして定置用蓄電池の普及が期待されているが、現在のところ定置用蓄電池の市場価格はまだ高く、導入を妨げる大きな要因となっている。
レクシヴは、EV が持つモビリティと蓄電池の二面性に着目し、モビリティの価値と蓄電池の価値の総和を最大化することにより、環境と経済のどちらも持続可能となるソリューションを実現することを目指す。また再生可能エネルギーの普及により eモビリティへの充電電力を再生可能エネルギーへと転換することで、経済的かつ社会全体での環境対策に資する、所謂「Well to Wheel」の考え方を取り入れた事業展開を行っている。
■ eemo(イーモ)
URL:https://www.eemo-share.jp/
■REXEV(レクシヴ)
会社 HP:https://rexev.co.jp/