三重県桑名市と、日産自動車および三重日産自動車の3者は、電気自動車(以下、EV)を活用した「災害連携協定」を、7月20日に締結した。日産と自治体・企業との災害連携協定は、全国で46件目。
協定は、桑名市で『地震災害等による大規模停電が発生した際に、市が指定する防災拠点施設や、防災関連施設等において、日産の販売会社である三重日産自動車より貸与されるEV「日産リーフ」を電力源として活用することで、施設等の円滑な運営を行い、市民の安全確保に努めるとともに、EVの普及を通じて、地域課題解決や環境負荷の低減に取り組む』というもの。
桑名市では、南海トラフ巨大地震等大規模災害に備えた防災まちづくりを推進しており、また昨今の集中豪雨による浸水・土砂崩れなどの経験から、防災拠点施設や津波避難施設の整備を進めるなど、市民の生命や財産を守るため、防災体制を強化している。
桑名市と日産は、今後もこの協定締結を機に、防災対策を強化し、EVを活用した災害に強いまちづくりを推進し、EV普及を通じた地域課題の解決に向け、更に連携を強化していくとしている。
[協定の概要]
・桑名市で災害を起因とする停電が発生した際、市が指定する防災拠点施設や、防災関連施設等に、三重日産自動車の店舗に配備しているEV「日産リーフ」を無償で貸与する。
・桑名市、日産、三重日産自動車の協力によりEVからの給電を行うことで、災害時においても継続して電力が供給できる体制を整え、防災拠点施設や、防災関連施設等の円滑な運営を図り、市民の生命及び身体の安全を守る。
・桑名市および日産、三重日産自動車は、平常時もEVの普及促進を行うほか、市の防災訓練などのイベントで使用する電力をEVから供給することで、『電気自動車は「走る蓄電池」』としての活用を市民へ積極的にアピールし防災意識向上を目指す。
桑名市は、今回の協定締結を機に、市長公用車として「日産リーフ」を導入。今後も更なるEV普及・促進の取り組みを推進し、防災力向上に努めていく。
また、その一環として桑名市では、11月に、防災拠点施設の開所を予定。この施設への、EVの電力を建物の電力として活用できる電力変換装置「V2H(Vehicle to Home)」の導入を予定しており、停電時においても電力を継続的に使用できる体制を整える。また、災害時には、この防災拠点施設の他、防災関連施設等で、市長公用車と三重日産自動車の桑名江場店から貸与する「日産リーフ」を使用し、電力源として活用していく。
■(日産)日本電動化アクション「ブルー・スイッチ」ウェブサイト:https://ev.nissan.co.jp/BLUESWITCH/