パイオニアは10月2日、オンデマンドで高画質・高音質なコンテンツが楽しめるカーナビゲーションのカロッツェリア「サイバーナビ」を11月から発売すると発表した。市販カーナビゲーションとして初めてドコモの車内向けインターネット接続サービスに対応し、車内にWi-Fiスポットを構築。車内で家庭環境と同様にユーチューブ(YouTube)やブルーレイレコーダーの映像・録画コンテンツなどが楽しめる全く新しいカーナビゲーションと位置付けた。(佃モビリティ総研・松下 次男)
インターネット接続サービス「ドコモ・イン・カー・コネクト」に対応
東京都内で開いた新製品発表会でパイオニアの髙島直人常務執行役員モビリティプロダクトカンパニーCEO(最高経営責任者)は新サイバーナビについて「クルマの中の世界を大きく変える」製品と強調。近年、急速に進むクルマのコネクテッド化に対し「自動車メーカーの取り組みは安全・安心を追求した機能を。我々は車内でのエンターテインメントをより進化させた」とすみ分けが可能との見解を示した。
今回のカロッツェリア「サイバーナビ」は3年ぶりにフルモデルチェンジした。最大の特徴が車内向けインターネット接続サービス「docomo in Car Connect(ドコモ・イン・カー・コネクト)」に対応し、付属もしくは別売のネットワークスティックを接続すればドコモの高速データ通信を定額で制限なく利用できることだ。
これによりサイバーナビがWi-Fiスポットとして機能、同機の「ストリーミングビデオ」「レコーダーアクセス」などのオンデマンド機能で様々な映像コンテンツが楽しめるほか、同乗者がスマートフォンやタブレットでインターネットを楽しむことが可能だ。「自動地図更新」機能も搭載する。
ひ
車内にWi-Fiスポット構築。家庭環境と同じエンターテインメントが楽しめる
髙島常務執行役員は「カーナビゲーションで直接、ユーチューブが見られるほか、ブルーレイレコーダー(パナソニック、シャープ、東芝などの機種に対応)で録画したドラマやニュースが自宅にいるかのように、楽しめる。見た録画もクルマの中で削減でき、前席と後席で異なる映像・画像が再生できる」と斬新さをアピールした。
また、同機の市販化で協業するNTTドコモ法人ビジネス本部の深井秀一コネクテッドカービジネス推進室長はLTE回線を利用したクルマ向けに提供する新しい通信サービス、ドコモ・イン・カー・コネクトについて「オンラインゲームなどデータ通信量の多いコンテンツが安心して楽しめる」と述べるとともに、今後の5G(第5世代移動通信システム)に向け「さらに大容量、高度化へと進化していくだろう」と述べた。
新発売のサイバーナビはLS(ラージサイズ)メインユニット、200ミリメートル・ワイドメインユニット、2Dメインユニットの3タイプ、8機種を設定。それぞれオープン価格で販売する。ドコモの高速通信サービスは1日500円、30日1500円、365日1200円の3つの利用期間から選択可能で、ネットワークスティックセット(DCモデル)を購入すれば、ドコモの高速通信サービスが1年間無料で使用できる。
自動地図更新機能は、最大3年分の無料バージョンアップが付いており、MapFanスマートメンバーへ新規加入すれとさらに1年延長される。