桂田モータース社長で、BIRO JAPAN(ビロ・ジャパン)代表の桂田宗慶氏は、「昨年4月に大阪駅前に国内1号店を立ち上げた後、関西エリアで店舗を経営するオーナー様を筆頭に、多数のお客様にBIROをお買い上げ頂くなど、拡販に関しては一定の手応えを掴んでいる。
そこで、これを足掛かりにこの6月は東京・八丁堀の出店した。さらには来月には名古屋の販売店開設も控えている。今後は、この東名阪の3拠点を中核にひとまず100台の車販実績を積み上げたいと考えている。
現在、自動車販売の現場は、車両の電動化や、車両自体の『所有』から『保有』への流れ、若年人口の減少など厳しい時代を迎えている。そうしたなかで自動車メーカーからの手厚いサポートを受けている我々販社も、将来を見据え、自らで新たな事業の柱を模索しなければならない時代を迎えている。
当面は関西に於ける事業の滑り出しと同様、まずはデザイン性に優れたBIROを所有すること自体が、自己主張の一環となる店舗オーナーへの提案などを皮切りに、いずれは通勤や日常利用などで個人ユーザーの獲得も目指していく。
そもそも当社は創業者が、関西で輸入車の販売総代理を担ってきた歴史もあるから、こうした流れから自らで改めて独自の車両を取り扱う立場に帰り、さらにもしも遠い将来の夢として叶うことなら、いつかはEVの製造も手掛けてみたい」と話してくれた。
これを聞いた筆者は、電動車が未来のモビリティ社会の中核に座る可能性が高い今日。地域の自動車販売会社が、もはや川上にあたる自動車メーカーの事業再編策に右往左往する時代ではないという感覚を持つ事ができた。
むしろ地域販社は、新たな時流に乗って、大きな夢を見ることの出来る時代に到達したのかも知れないのだ。いち販売会社としての現状維持に留まるのではなく、そうした夢を持ち続ける企業だけが、新たな未来を切り拓いていく可能性を持ち続けることができるのだろう。