川崎重工は11月23日、「Ninja ZX-10R/Ninja ZX-10RR」「Z H2 SE」などを含む2021年ニューモデル5機種と研究開発中の新技術を、インターネット上で開催されるオンラインローンチで発表する。
2021年ニューモデル5機種の概要
■「Ninja ZX-10R/Ninja ZX-10RR」
Ninja ZXシリーズのフラッグシップモデル。市販車最高峰のロードレースであるスーパーバイク世界選手権において、6年連続でライダー&マニュファクチャラーズタイトルを獲得。2021年モデルでは、その高いサーキット走行性能をさらに向上させている。
<主な特長>
川崎重工グループの技術を結集した証として、「Ninja H2」をはじめとしたH2シリーズに続き、今回よりリバーマークが付与されている。
(エンジン)
1.998cm3水冷4ストローク並列4気筒DOHCエンジンは、スーパーバイク世界選手権参戦マシンからのフィードバックに基づき空冷オイルクーラーを新たに装備。
2.限定生産(全世界500台)のNinja ZX-10RRでは、パンクル社製チタンコンロッドに加え、新たに同社の軽量ピストンを採用し、レブリミットを引き上げ。
(車体)
1.一体型ウイングレットを装備し先進的なエアロダイナミクスを取り入れたカウル形状と小型ヘッドライトにより、空力性能を向上させるとともに、次世代ニンジャスタイルの指標となる新たなデザインを採用。
2.コーナリング性能と軽快なハンドリング性能の向上のためジオメトリーをアップデート。それに伴いサスペンションセッティングも最適化。
(装備)
1.エレクトロニッククルーズコントロールやスマートフォン連携機能を備えるTFTインストゥルメントパネルなどの新装備を追加。スポーツライディングを幅広いシチュエーションで楽しむことが可能。
Ninja ZX-10R / Ninja ZX-10RR
■「Z H2 SE」
スーパーネイキッドZシリーズの新たなフラッグシップモデルとして誕生した「Z H2」。今回発表する「Z H2 SE」では、従来からの圧倒的なパワーとコントロール性を維持しながら、KECS(カワサキエレクトロニックコントロールサスペンション)を装備。
<主な特長>
(エンジン)
1.998cm3水冷DOHC並列4気筒バランス型スーパーチャージドエンジンを、軽快なハンドリング性能と高い剛性を発揮するトレリスフレームに搭載。
(装備)
1.ショーワ製のスカイフックテクノロジー※2実装した、KECS(カワサキエレクトロニックコントロールサスペンション)を装備。よりスムーズな乗り心地をもたらし、ライディングの楽しさと快適性の向上に貢献。
2.フロントブレーキにはブレンボ製「Stylema」モノブロックブレーキキャリパーを採用することで、制動力とコントロール性をさらに向上。
※2:スカイフックテクノロジーは、モーターサイクルのばね上重量がフックで支えられているかのように安定した走行を実現する技術で、サスペンションの減衰力を調整、窪みや隆起からタイヤが受けるショックを吸収して最小限に抑える。これにより優れた路面保持力、ピッチング(特にタンデム走行時)の抑制、高速走行時の安定かつ軽快なステアリング、雨天時の接地感向上などライダーにより高い安心感と楽しいライディングを提供する。
Z H2 SE
■「KLX300/KLX300SM」
軽量なデュアルパーパスモデル、KLX300と、クールなスタイルと軽快なハンドリングを持つスーパーモタードモデル、KLX300SM。両モデルともに、低中速回転域の強力かつ扱いやすいパワーと、パワフルな高速回転域を両立させることで、日常の走行シーンでも、ツーリングシーンでも、ライダーに楽しさと扱いやすさの両方を提供する。
<主な特長>
(エンジン)
1.292cm3水冷4ストローク単気筒DOHC4バルブエンジンを搭載。
(装備)
1.スリムで軽量なペリメターフレームとハイグレードなシャーシコンポーネンツを採用。
2.デュアルパーパスモデルであるKLX300には、21インチのフロントホイールと18インチのリヤホイールを採用。
3.スーパーモタードモデルのKLX300SMはフロント/リヤともに17インチのホイールとオンロードタイヤを装備。
上記のニューモデルに加え、オンラインローンチではハイブリッドモーターサイクルのコンセプトを発表する。エンジンとモーター、モーターのみ、充電優先などのモード切替が可能で、独自開発のモーターサイクル用電池パックを搭載。今後世界各国で増えていくと予想される都市部でのガソリン車乗り入れ禁止規制も考慮している。また、ハイブリッド車でありながら自動トランスミッションとクラッチを装備しており、モーターサイクルの「操る悦び」も併せて追求した。
さらに、多目的オフロード四輪車で無人走行が可能な自律式MULEのコンセプトを発表。キャンプやハンティングなどのレクリエーションの場でユーザーをフォローするなど、より楽しい時間の創出に貢献する。
加えて、カワサキはAI(人工知能)を活用したライダーサポートシステムの実証実験を開始した。この新たなシステムでは、クラウドサービスと連携し、スマートフォンを介した多彩な双方向通信を可能にしている。詳細は2020年11月23日(月)23時、「AI(人工知能)を活用したライダーサポートシステムの実証実験を開始~RIDEOLOGY Meets AI~」が発表される。