ステランティスは12月15日、ファクトリアル・エナジー(以下「ファクトリアル」)と、高電圧トラクション全固体電池に関して、ファクトリアルが保有するテクノロジーをさらに進歩させるための共同開発契約に署名したことを発表した。
また、今回の契約には、ステランティスからの戦略的投資も含まれている。
ファクトリアルは、電気⾃動⾞の幅広い普及の障壁となっている、航続距離と安全性の問題を解決する革新的なテクノロジーである全固体技術を開発した会社。
ファクトリアルの先進技術はFEST(Factorial Electrolyte System Technology=ファクトリアル電解質システム技術)に基づいており、これは安全で信頼度の⾼い性能を実現する独⾃の固体電解質と、⾼電圧・⼤容量に対応する電極を組み合わせたもので、室温で作動する40Ahセルにまとめられている。FESTは従来のリチウムイオン・テクノロジーよりも安全で、より⻑い航続距離を実現し、既存のリチウムイオン・バッテリー製造のインフラに対してもドロップイン方式で採用が可能となる。
ステランティスは、2021年7月に開催されたEV Dayのプログラムにおいて、2026年までに競争⼒を備えた全固体電池テクノロジーを導⼊するという⽬標を発表した。
ステランティス最⾼経営責任者(CEO)のカルロス・タバレス氏は、「ファクトリアルをはじめとするきわめて評価の高いバッテリーパートナーに投資を⾏うことで、私たちの電気⾃動⾞ポートフォリオに必要な最先端技術を提供するスピードと対応⼒が向上します」と述べている。