JAF(一般社団法人日本自動車連盟)は2月26日、2020年12月28日~2021年1月27日の1カ月間、JAFウェブサイト内で実施した「環境とクルマに関するアンケート」の集計結果を発表した。
2020年12月上旬、「2030年半ばまでにガソリン車の販売が禁止される」との報道があり、「環境とクルマ」が大きく話題となった。そこでJAFでは、今後の10年で大きく変わっていくであろうクルマ社会を鑑み、「10年後、主流となるタイプの自動車が何だと思いますか?」「どういった条件がそろえば買い替えたいと思いますか?」などについてアンケートを行った。5,279件(有効回答数)の回答を得ている。
■環境への意識高、10年後に主流となると思うクルマのタイプは「ハイブリッド車」
「普段の生活において環境やエコを意識していますか?」という設問では約9割の人が「はい」と回答。アンケートに回答した多くの人が環境やエコに配慮していることがわかった。
また、現在クルマを所有しており10年以内に買い替える予定のある人を対象に“10年後に主流になっているであろうクルマのタイプ”を尋ねたところ、それを裏付けるようにもっとも多いものは「ハイブリッド車(41.3%)」、次いで「電気自動車(25.6%)」、「プラグインハイブリッド車(20.3%)」、「燃料電池車(6.7%)」と続き、化石燃料のみで走行する「ガソリン車(5.9%)」と「ディーゼル車(0.2%)」は全体の1割にも満たない状況であった。
しかし、環境やクルマに対して意見を尋ねた設問では「電気自動車に関していうと、燃料を燃やしている場所が、車内か発電所か、というだけでどこかで燃やしていることに変わりがない」「クルマでCO2を出すか発電所でCO2を出すのかの違い」といった、クルマのタイプを変えることによって環境保全につながるのか疑問に思う人や、理解は示しつつも「理想は燃料電池自動車なんだろうが 水素ステーションがガソリンスタンド並みの数になるのは今世紀いっぱいかかると思う」「電気自動車に興味はありますが、地方だとまだまだ充電のことも外出先でどこでも出来るわけではない」など、設備の不備により難しいと考える人も多くみられた。
その結果、10年以内に買い替える予定のある人に、その購入予定のクルマのタイプを尋ねた設問では最も多いものが「ハイブリッド車(37.9%)」で、次いで今後新車販売がなくなるといわれている「ガソリン車(26.9%)」だった。
■国が掲げる目標、若い方ほど達成は難しいと感じている
「2030年半ばまでに国内で販売する新車からガソリン車の販売をなくす」という国の目標に対しどう思うかを尋ねた設問においては、今回のアンケートの回答した若い年代の人ほど「達成は難しいと思う」「達成できない」と回答する人の割合が高い結果となった。