伊藤忠商事は10月28日、中国の「IAT Automobile Technology(アイエーティー オートモービルテクノロジー:阿爾特汽車技術/以下、IAT)と、商用電気自動車(EV)の海外(中国以外、以下同様)展開に関して戦略提携を行ったと発表した。
両社は、共同で海外に於ける商用バンの脱炭素化に向けた取り組みを進める。
2007年に設立されたIATは、内燃車・EVの設計、デザイン、カスタマイズ、部品開発など、車両開発全般を手掛ける独立系自動車エンジニアリング会社で、EVの開発には2009年から取り組んでいる。また、1,700名の技術研究開発員を擁し、中国国内に於いて、欧州をはじめ、日本、韓国、中国等の自動車メーカー60社以上を顧客としていると云う。
両社は昨今の世界的な脱炭素化の潮流が、今後、海外各国の物流分野でも急速に進むとの共通の見解から、今回、IATが開発する、EVバンユーザーのニーズに応える機能を兼ね備えた、競争力のある車両・部品の海外向け輸出、海外でのEV開発案件開拓および、EV関連事業検討を行うことに合意した。
伊藤忠は、国内外に於けるEV戦略として、商用EV事業のグローバル展開に関する地上鉄との戦略提携、商用車のEV化促進に向けたバッテリー交換式EVトラックの研究開発を推進。
今後も商用EV分野の取り組みを更に強化すべく、IATとの戦略提携によるEV開発・供給機能も加え、『「マーケットイン」による事業変革』と『「SDGs」への貢献と取組強化』に向け、脱炭素型交通・物流モデルを構築し、循環型社会の実現に貢献していくとしている。
[IATの概要]
– 会社名:IAT Automobile Technology Co., Ltd.
– 本社所在地:中国北京市
– 上場:2020年3月深圳創業版上場(ストックコード:300825)
– 設立:2007年
– 創業者:宣奇武(Xuan Qiwu)
– 資本金:約3.3億元 (21年10月時点)
– 従業員数:1,800名(うち研究開発員1,700名)
– 事業概要:内燃車・EVの企画・設計・開発、パワートレイン部品製造等。
– 海外拠点:日本 、 アメリカ 、 トリノ。