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2024年6月13日【新型車】

いすゞ、「MU-X」を大幅商品改良

坂上 賢治

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世界60以上の国や地域で販売する世界戦略車

 

いすゞ自動車は、大幅商品改良した「MU-X(ミュー・エックス)」を6月12日よりタイで販売開始した。いすゞでは同車を順次グローバルに展開していく構え。

 

いすゞの1トン積みピックアップトラック「D-MAX」の派生車であるMU-Xは、PPV(Pick-up Passenger Vehicle)セグメントに属する7人乗りの乗用ユースモデル。

 

フレーム付きボディならではの悪路走破性、耐久性、牽引性能が評価され、タイやオーストラリア、南アフリカ、中東、中米など、世界60以上の国や地域で販売されてきた。

 

「MU-X」最上級グレードRS(タイ仕様)

 

今回、2020年のフルモデルチェンジ以来、初となる大幅な商品改良が行われた。新型モデルは市場からの要望に応えるべく「Bold and Dynamic」をコンセプトにエクステリアデザインを変更、高級感とスポーティーさを強調した最上級グレード「RS(アールエス)」を新たに設定した。

 

6月12日にタイのバンコクで行われた新型MU-X発表会で、いすゞの南社長COOは、
「2020年にフルモデルチェンジした現行MU-Xは、世界60を超える国・地域でご好評を頂き、タイでは昨年、PPVセグメントにおいて、過去最高の販売シェア34.6%となりました。

 

今回、エクステリア・インテリアのデザインを大幅に刷新し、更なる進化を遂げたMU-Xは、これからもいすゞブランドをグローバルに力強く牽引する主力商品のひとつであり続けると確信しています」と述べた。

 

今回の主な商品改良点は以下の通り

 

デザイン

エクステリア:

フロントフェイスやアルミホイール、ランプ類などのデザインを変更。フロントバンパーには新たにエアカーテンを採用することでエレガントさ、俊敏かつモダンなイメージを与えるだけでなく、高い空力性能を両立させたという。

 

インテリア:

「Bold & Redefined」をデザインコンセプトに、インストルメントパネル、シート、ドアトリムを見直し、細部の作り込みと質感へのこだわりを徹底することで、先進性、高級感、機能性をより高い次元へ引き上げたとしている。

 

最上級グレード「RS」の設定*
エクステリアの随所にブラックカラーを施し、フロントグリルに専用エンブレムを装着することで、よりスポーティーで精悍な印象を持たせた。

 

インテリアではインストルメントパネル部のアンビエントライトやフットランプを追加し、最上級グレードにふさわしい洗練された室内空間を追求した。

 

サラウンドビューモニターシステム

 

先進安全機能の追加*
新世代ステレオカメラの採用により、以下の先進安全機能が拡充させた。

  • ・交差点進入時、対向の横断歩行者を検知し、危険時には自動ブレーキが作動し、衝突を防ぎます。
  • ・前向き駐車からの後退時、後側方から接近する車両を検知し、危険時には自動ブレーキが作動し、衝突を防ぎます。
  • ・外気温が低いときには、自動でカメラレンズ周囲のフロントガラスを温めて曇りを防ぎ、先進安全装置の未作動リスクを回避

 

その他の改良点*    

  • ・サラウンドビューモニターシステム(安全性能向上/駐車支援)の追加
  • ・メーターパネル内7インチTFT液晶ディスプレーの採用

 

 

タイ仕様:MU-X RSの主要諸元
全長(mm) :4,860
全幅(mm) :1,885
全高(mm):ルーフレール込 1,875
ホイールベース(mm): 2,855
トレッド(前/後)(mm): 1,570
最小回転半径(m) :5.6
タイヤ :265/50R20
エンジン:(4JJ3) 排気量(cc) 2,999
出力(kW/rpm) :140/3,600
トルク(Nm/rpm) :450/1,600-2,600
トランスミッション :6AT
車両重量(kg) :2,175
* 仕向け国によってグレード設定や仕様装備は異なる。

 

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

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1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

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1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

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株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

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1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。