国内初の車両総重量25トン低床3軸車を新規設定
いすゞ自動車は9月4日、大型トラック「ギガ」を改良し、全国一斉に販売を開始した。今回の改良では、働き方改革関連法の施行に伴う「2024年問題」などの課題を鑑み、現行型ギガに国内大型トラック初となる車両総重量(GVW)25トン低床3軸車を新たに設定。併せて安全装置の性能を向上させ、輸送企業の重点課題に対応した。
主な改良点(GH11/GH13系エンジン搭載車両を除く)は以下の通り
1.輸送の効率化
(1−1)国内初GVW25トン低床3軸車の新規設定
低床4軸車を上回る積載量と荷室容積を実現し高効率輸送に貢献するGVW25トン低床3軸車を追加(いすゞ完成車シリーズの「Gカーゴ」にも設定した)。
<荷室内法高/最大積載量の比較>
Gカーゴ標準仕様(6UZ1-TCS・スムーサーGx・リヤエアサス・ハイルーフ)
(1−2)フルトラクタの展開拡大
1度の輸送で大量の荷物が運べるフルトラクタの普及に向けて展開を拡大した。
〈主な追加仕様/追加車型〉
・ダブル連結トラックにも採用可能な高品質輸送に貢献するフルエアサスペンション仕様のフルトラクタを新規設定。
・JR貨物新規格コンテナ輸送に対応したフルトラクタも新規設定した。
2.安全への対応
(2−1)ブラインドスポットモニター(BSM)の性能向上
車両の前方および左右に近距離レーダーを追加し、2020年モデルから採用しているBSMの検知範囲を拡大した。歩行者や自転車などと衝突するおそれがある場合、左右ピラー部の警告灯、メーターディスプレイ、警報音で注意喚起を行う。
交差点左折時
車線変更時
発進時
(2−2)レーンキープアシスト(LKA)のオプション展開拡大
走行時に車線をカメラで検知し、車両が車線の内側を維持するようハンドル操作をアシストするLKAを全車にオプション設定した。高速走行時のドライバーの運転疲労軽減、車線逸脱事故の防止に貢献する。
3.その他の変更点
(3−1)いすゞ完成車「Gカーゴ」の荷室床材に竹材を採用
荷室の床材をアカシア集成材から竹集成材に変更。床面の強度を高め、更なる品質向上を図った。脱木材による森林資源の保護に加え、竹は生育が早いことから環境への負荷が少なく、サステナブルな社会の実現に寄与する。