本田技研工業の中国現地法人である本田技研工業(中国)投資有限公司(本社:北京、総経理:五十嵐 雅行)は4月25日、新型EV「e:NP2」を発表した。( 坂上 賢治 )
同車は、中国・北京で開催中の2024年北京モーターショー(第18回北京国際汽車展覧会、プレスデー:4月25日~26日、トレードデー:4月27日~28日、一般公開日:4月29日~5月4日)に於いて、EV(電気自動車)「e:N(イーエヌ)シリーズ」の第2弾車両として披露されたもの。
このe:NP2は、発表同日に当地の四輪車生産販売合弁会社の広汽本田汽車有限公司(広汽Honda)より同じ日に発売される。満充電時の航続距離は545キロメートルとしている。
なお車両の販売価格は、現地の希望小売価格が18.98万元( 約408万円 )であるとしながらも、ショー発表に係る期間限定として15.98万元( 約344万円 )という価格を打ち出し自社ブランドのインパクト感を強く主張した。また併せて東風本田汽車有限公司(東風Honda)からも新型EV「e:NS2(イーエヌエスツー)」も6月に発売される見込みだ。
ホンダでは、先の2022年に発売したe:NP1、e:NS1を皮切りに、2027年までに10機種の自社ブランドEVの投入を予定しており、2035年までにEVの販売比率100%の達成を目指している。
なおe:Nシリーズ第2弾となるe:NP2・e:NS2は、新たな価値を持つEVを目指して「動」・「智」・「美」というe:Nシリーズ共通のコンセプトを磨いたもの。e:NP2は伸びやかでクリーンなデザインとし、e:NS2の方は見る人に刺激を与えるエモーショナルなデザインーとすることで、異なる未来感を訴求している。
e:NP2・e:NS2の特長は以下の通り
「動」:
e:Nシリーズ専用の「e:N Architecture F(イーエヌ アーキテクチャー エフ)」をベースに、Hondaが培ってきたダイナミクス技術を融合することで、人車一体感がある爽快な走りを目指した。
また、IPU(インテリジェントパワーユニット)には大容量のバッテリーを採用すると共に、バッテリーの制御技術や走行抵抗の低減により、e:NP2では545kmの航続距離(中国CLTC基準)を実現している。
「智」:
大型のヘッドアップディスプレーや、機能と連動した光の演出などによって、先進的で機能性の高いHMI(ヒューマン・マシン・インターフェース)とした。
また、標準装備となる12.8インチの大型ディスプレーオーディオと、中国に於けるEV専用のコネクテッド技術「Honda CONNECT 4.0(ホンダコネクト)」の進化によって、利便性・快適性を向上させた。
冬場の快適性を向上させるため、エアコンとヒーターの協調制御などで電力消費を最小限に抑え、乗員を効率よく暖めることが可能なインテリジェントヒーティングシステムを、ホンダ車として初めて適用させている。
「美」:
SUVのようなユーティリティーの高さとセダンのような流麗なフォルムを両立しながら、洗練され未来感のあるエクステリアデザインとした。
インテリアでは、水平基調ですっきりしたインストルメントパネルを導入すると共に、上質な素材に包まれる心地よい空間を目指し、また大型ディスプレーオーディオやスマートフォンのアプリから好みの香りを選択し、その香りを車内へと拡散させるアロマシステムをホンダ車として初適用している。