写真はイーストリバティ工場の全景
本田技研工業傘下のアメリカン・ホンダモーター( 本社:カリフォルニア州トーランス 社長:貝原典也 )は米時間の10月11日、今後のEVの本格的な生産に向け、オハイオ州をEV生産のハブ拠点に決めた。( 坂上 賢治 )
メアリズビル工場
その目標達成のため現在、内燃エンジン搭載の四輪車を生産しているメアリズビル工場とイーストリバティ工場。そして四輪車用のパワートレイン生産を担うアンナ・エンジン工場の3拠点に計7億USドルを投資する。
イーストリバティ工場
四輪車用のパワートレイン生産を担うアンナ・エンジン工場
これにより先のニュース記事にて解説したLGエナジーソリューションとの合弁体制のバッテリー製造工場と( ホンダとLGES、米オハイオにEV電池の合弁工場建設 )、上記の設備更新を行う自動車製造関連3拠点とを組み合わせ、新EV向けプラットフォーム〝HONDA e:アーキテクチャー〟ベースの新型EV車( 北米で2026年に発売予定 )をオハイオ州で生産する。
より具体的な独自のEV造りに係る体制は、まずアンナ・エンジン工場でバッテリーケースを製造。次にLGエナジーソリューションとの合弁で生産するバッテリーモジュールを生産。これらをメアリズビル工場で組み合わせてバッテリーユニットとして仕立て上げ、最終的には、メアリズビル工場とイーストリバティ工場で組み立てるするEV車体に搭載するという流れ。
本田技研工業は、この計画を着実に踏んでいく事で、これらの工場群を北米に於けるEV生産のハブ拠点として進化させていく構えだ。
ホンダのオハイオ州の製造拠点は当初、二輪車の組立工場として生産活動を開始した。
二輪車工場の隣に設けられた自動車製造拠点で1982年からアコードの生産を開始。
ここで翻ってみると同社は、1982年にメアリズビル工場で日本の自動車メーカーとして初めて米国での四輪車の生産を開始。今年で、その歩みは40周年を迎えた。
1982年の11月1日、ジャパンクオリティの米国産アコードがメアリズビル工場から出荷される。
1982年から32年を経た2014年3月20日、米国に於けるアコードの累積生産台数が2000万台に到達した。今後、ホンダに於けるオハイオの工場群は、次世代EVのマザー拠点として新たな時代を切り拓く事になる。
本田技研工業では、「今後、オハイオ州の生産拠点をホンダの北米に於けるEV生産のハブ拠点と位置づけ以降は、北米内の他の四輪車生産拠点へ向けてEVの生産技術やノウハウを展開していきます」と話している。