ホンダは、第二種原動機付自転車(原付二種)スクーターの「PCX」シリーズに、量産二輪車用として世界初(※1)となるハイブリッドシステムを採用したスクーター「PCX HYBRID」をタイプ設定し、9月14日(金)に432,000円(税込)で発売(※2)する。
PCX HYBRIDは、2018年4月に発売したPCXをベースに、新たに高出力型リチウムイオンバッテリーを搭載し、エンジン始動や発電を担うACGスターターに駆動アシストの機能を追加。これにより、従来の同クラススクーター(※3)を超える機敏なスロットルレスポンスや、高い動力性能を実現したとしている。
また、走行状況やライダーの好みに合わせて、モーターのアシスト力を変更できる2つのモードを設定。快適な走行と適度なアシストを両立し低燃費に寄与する「Dモード」と、アシストを強めてよりスポーツ性を高めた「Sモード」により、モーターアシスト特性の切り替えを可能としている。
PCXシリーズは、ダブルクレードル構造のフレームに、同社のスクーター用グローバルエンジン「eSP(イーエスピー)」(※4)を搭載。全灯火器にLEDを採用し、「Honda SMART Key システム」などを装備している。
※1:2018年7月時点 Honda調べ。
※2:PCX HYBRIDは受注生産、「Honda 二輪EV取扱店」での取り扱いとなる。
※3:Honda 125ccクラス4ストロークエンジン搭載スクーター。
※4:enhanced(強化された、価値を高める) Smart(洗練された、精密で高感度な) Power(動力、エンジン)の略で、低燃費技術やACGスターターなどの先進技術を採用し、環境性能と動力性能を高めたスクーター用エンジンの総称。
■販売計画台数(国内・年間):2,000台
■メーカー希望小売価格(消費税8%込み):432,000円(税抜き本体価格:400,000円)
* 価格(リサイクル費用を含む)には保険料・税金(消費税を除く)・登録などに伴う諸費用は含まれない
[PCX HYBRIDの主な特徴]
■量産二輪車用として世界初のハイブリッドシステムを採用
PCXのボディーサイズに納まるコンパクトなハイブリッドシステムを採用し、「利便性」と、モーターアシストによる「機敏なスロットルレスポンスと高い動力性能」の両立を実現した。
・エンジンの始動とアシストは、高出力型の48V系リチウムイオンバッテリーをエネルギー源に、アシスト制御やバッテリー監視機能などを持つ「パワードライブユニット(PDU)」を介し、駆動アシストの機能を追加したACGスターターにより行う。
・ACGスターターによるアシストは、スロットル操作にともなうアシスト開始から、約4秒間(※5)作動。アシストはスロットル開度に合せたセッティングとし、走行状況に応じた加速を可能とした。
・アシストによるトルクの増大で、加速性能の向上とモーターならではの、より機敏なスロットルレスポンスを実現した。
・走行状況やライダーの好みに合わせて、快適な走行と適度なアシストを両立し低燃費に寄与する「Dモード」と、アシストを強めてよりスポーツ性を高めた「Sモード」の、2つのモーターアシスト特性の切り替えを可能とした。
・高いエネルギー密度のリチウムイオンバッテリーと、バッテリー残量などを管理する「バッテリーマネージメントユニット(BMU)」をリチウムイオンバッテリーパックに収納し、コンパクトなバッテリーユニットとした。
・フルフェイスヘルメット1つを収納可能(※6)な容量23L(※7)のラゲッジボックスの後方にリチウムイオンバッテリーを、フロントカバー内にPDUを配置、125ccスクーターの限られたスペースに効率よく搭載することで、利便性、ゆとりあるライディングポジション、取り回しの良さを確保した。
・メーターパネルに、ハイブリッドシステムの情報を表示。スピードメーターや時計、平均燃費に加え、モード表示、エンジンへのアシストレベルやリチウムイオンバッテリーへのチャージレベル、リチウムイオンバッテリーの残量計などをディスプレイに表示する。
・アイドリングストップ・システムは、PCXに対し開始までの時間を短縮し、停車時の静粛性や燃費向上を図った。
※5:モーターアシストの作動および作動時間は、スロットル開度、エンジン回転数、リチウムイオンバッテリーの状態などで異なる。また、アシスト時間は、アシスト開始から最大トルクを約3秒間継続し、その後1秒間で徐減させていく仕様。
※6:ヘルメットの形状・大きさによっては入らない場合がある。
※7:Honda測定値
■安全・使い勝手に関する装備
・灯火器類にLEDを採用。
・フロントのみが作動するABS(アンチロックブレーキシステム)を採用。
・Honda SMART Key システムを採用。スマートキーを携帯して車両に接近することで、メインスイッチノブの解施錠が可能。
[主要諸元]
■道路運送車両法による型式認定申請書数値(★の項目はHonda公表諸元)
■製造事業者/Honda Vietnam 製造国/ベトナム 輸入事業者/本田技研工業株式会社
※8:燃料消費率は定められた試験条件のもとでの値。使用環境(気象、渋滞など)や運転方法、車両状態(装備、仕様)や整備状態などの諸条件により異なる。
※9:定地燃費値は、車速一定で走行した実測にもとづいた燃料消費率。
※10:WMTCモード値は、発進、加速、停止などを含んだ国際基準となっている走行モードで測定された排出ガス試験結果にもとづいた計算値。走行モードのクラスは排気量と最高速度によって分類される。
■ホンダ「PCX」のHP:http://www.honda.co.jp/PCX/?from=newslink_products