既存の車両構成を大幅刷新して新型化、販売価格の向上で収益拡大を狙う
本田技研工業（ホンダ）は１０月５日、新型「N-BOX 
（エヌボックス）」と、これをベースとした福祉車両を、6日より販売すると発表した。
3代目となる新型N-BOXは、“自分や家族だけでなく、みんなの幸せのためにしたいことなど、使う人の様々な目的に応えることで、N-BOXに乗るすべての人にとって幸せな時間を提供できる存在となること”を目指して開発。上質さが感じられるデザインに磨き上げると共に、広い室内空間はそのままに、開放感のあるすっきりとした視界にすることで運転がしやすく、居心地の良い空間を実現していると云う。
また、乗員がより安心・快適なカーライフを楽しめるよう、新世代コネクテッド技術を搭載した車載通信モジュール「Honda CONNECT（ホンダコネクト）」を同社の軽自動車として初めて採用。さらに、先進の安全運転支援システム「Honda SENSING （ホンダセンシング）」を標準装備し、従来機能の他、近距離衝突軽減ブレーキ、急アクセル抑制機能を新たに追加した。
新型N-BOXの販売計画台数は月間1万5000台。価格（消費税10%込）は164万8900円からとなっている。
［新型N-BOXの主な特長］
１．パッケージング・視界
・先代モデルの特長である、軽乗用車最大級（※1）の室内空間や高いアイポイントはそのままに、見通しがよく運転しやすい視界を実現。ステアリングホイールの内側で視認するインホイールメーターを採用し、ダッシュボードをフラット化することで開放的な視界を確保。運転者が車幅や車両の動きを把握しやすくした。
・窓ガラスを水平基調で連続させ、姿勢や視線の乱れを少なくするなど、乗り物酔いをしづらくする工夫を織り込んだ。
・左側フロントピラーの内側に設置していたサイドアンダーミラーを、ドアミラーに移設。フロントピラーをすっきりさせて左前方の視界を向上させ、同時に後退駐車時の安心感も向上させた。
※1：2023年10月時点。室内三寸法（室内長、室内幅、室内高）に基づく。ホンダ調べ。
２．デザイン
■N-BOX
・エクステリアは、シンプルな造形美を基本に、身の回りにある家電製品にも共通する丸穴デザインを採用することで身近さを演出。暮らしに寄り添うイメージを目指したフロントグリルや、ヒトの瞳らしさを感じられる造形のヘッドライトを使用し、シンプルと親しみやすさを表現した。
・インテリアは、グレージュを基調とした明るいカラーを採用し、ぬくもりのあるコルクのような質感のインパネトレーなどと合わせることで、自宅のリビングのような室内空間に仕上げた。
・N-BOXの世界観の幅を広げる「ファッションスタイル」を新たに設定。オフホワイトのドアミラーやアウタードアハンドル、ボディーと同色のフルホイールキャップを採用した、自分らしさを表現したいという、より個性を求めるユーザーに応えるパッケージとなっている。
■N-BOX CUSTOM
・ユーザーが誇りと満足を感じられるデザインを目指したというエクステリアは、立体感のある緻密な造形のフロントグリルや、フロント全幅いっぱいに広がる横一文字ライト、ホンダ初となるダイレクトプロジェクション式フルLEDヘッドライトを採用。また、クリアレンズのフルLEDリアコンビネーションランプや、ロー＆ワイドな見え方と空力性能を考慮した専用のエアロデザインにより、品格のある佇まいと性能の高さも表現。
・インテリアは、ブラックを基調とすると共に、高級感のある大理石の質感を再現したインパネトレーを採用するなど、上質で精悍な室内空間に仕上げた。
・ダーククロームメッキ加飾のフロントグリルやリアライセンスガーニッシュ、ブラックアルミホイールなどを採用し、圧倒的な存在感を表現したパッケージ「コーディネートスタイル」を設定。ボディーカラーには、モノトーンに加えルーフカラーをブラックにした2トーンも選択可。
３．快適装備
・予め施錠操作をしておくことで、パワースライドドアの全閉後に自動で施錠できるパワースライドドア予約ロック機能を新たに採用。ドアが閉まるまで車両近くで待つ必要がなく、雨天時などの使い勝手を向上させた。
・スライドドア開口の一部に小さい子供や高齢者が握りやすいグリップ形状のくぼみを設けることで、乗り降りをより容易にした。
・先代モデルの2倍以上となる大型のグローブボックス、後席の大型のサイドポケットなど、乗る人全てに使いやすい収納を採用。
・ホンダセンシングの機能や各種情報を見やすく、分かりやすく表示する7インチTFT液晶メーターを採用（ホンダ軽乗用車初）。
４．ボディー＆シャシー
・N-BOXならではの操縦安定性と乗り心地で安心感のある走りを支える高い剛性と剛性バランスを、先代モデル同等の重量で実現。また、高速クルーズ時も前席と後席でストレスなく会話ができ、快適なドライブができるように遮音フィルムや吸音シートを追加し、静粛性もさらに高めた。
５．パワートレーン
・力強い走りと優れた燃費性能を両立したパワートレーンを先代モデルから継承。吸気バルブの制御にVTEC（※2）を採用した自然吸気エンジンと、排気圧をきめ細かく調整できる電動ウェイストゲートを搭載したターボエンジンの2種類を設定。それぞれ細部まで制御を見直すことで、上質で扱いやすい特性を実現させた。
・CVTの変速制御を隅々まで見直すことで、これまで以上に雑味のない上質な走りを実現。またアイドリングストップ領域の拡大により、前向き駐車時に、停止（DまたはNレンジ）から駐車（Pレンジ）にシフトチェンジした場合でも、エンジンが掛からず、静かに駐車することが可能。
※2）VTEC：Variable valve Timing and lift Electronic Control systemの略。可変バルブタイミング・リフト機構。自然吸気エンジンに採用。
６．コネクテッドサービス
■Honda CONNECT
・新世代コネクテッド技術を搭載した車載通信モジュール「Honda CONNECT（ホンダ・コネクト）」をホンダの軽自動車として初採用し、対応するナビをディーラーオプションで用意。より安心・快適なカーライフが楽しめるコネクテッドサービス「Honda Total Care プレミアム（ホンダ・トータルケア・プレミアム）」（※3）を利用できる。
・スマートフォンでドアロック解除などができる「Hondaデジタルキー」に、パワースライドドアの操作を新たに追加。
※3：ユーザーの使い勝手に合わせて最短1か月から利用期間を選択できるサブスクリプションサービスとなり、申し込みが必要。
６．安全領域
■Honda SENSING
・フロントワイドビューカメラと前後8つのソナーセンサーを用いたシステムを採用し、安全性をさらに追求した、先進の安全運転支援システム「Honda SENSING（ホンダ・センシング）」（※4）を全タイプに標準装備。近距離衝突軽減ブレーキ、急アクセル抑制機能を追加すると共に、高速クルーズ時はよりスムーズな加速減と操舵で運転をアシストするなど、市街地から高速まで様々なシーンでドライバーの運転をサポートする。
＜搭載機能一覧＞
1）衝突軽減ブレーキ＜CMBS＞
2）先行車発進お知らせ機能
3）歩行者事故低減ステアリング
4）路外逸脱抑制機能
5）標識認識機能
6）渋滞追従機能付アダプティブ・クルーズコントロール＜ACC＞
7）車線維持支援システム＜LKAS＞
8）誤発進抑制機能
9）後方誤発進抑制機能
10）近距離衝突軽減ブレーキ（新規追加）
11）急アクセル抑制機能（新規追加）※5
12）パーキングセンサーシステム
13）オートハイビーム
■マルチビューカメラシステム
・ホンダの軽自動車として初めてマルチビューカメラシステムをタイプ別に設定。見通しの悪い交差点への進入や狭い道ですれ違う場合、後退駐車時に、より安心して運転できるようサポート。
※4：Honda SENSINGは、ドライバーの運転支援機能のため、各機能の能力（認識能力・制御能力）には限界があるため、各機能の能力を過信しないこと。
※5：工場出荷時は機能オフの設定。オンにするには別途販売会社の専用機器によるセッティング作業が必要。別途セットアップ費用（ディーラーオプション／Hondaスマートキー1本設定毎に税込5,500円）が必要。
[全国メーカー希望小売価格]（消費税10％込）
＜タイプ、エンジン、トランスミッション、駆動方式、乗車定員、価格＞
– N-BOX、660cc DOHC、CVT、FF、4名、1,648,900円
– N-BOX、660cc DOHC、CVT、4WD、4名、1,782,000円
– N-BOX ファッションスタイル、660cc DOHC、CVT、FF、4名、1,747,900円
– N-BOX ファッションスタイル、660cc DOHC、CVT、4WD、4名、1,881,000円
– N-BOX CUSTOM、660cc DOHC、CVT、FF、4名、1,849,100円
– N-BOX CUSTOM、660cc DOHC、CVT、4WD、4名、1,982,200円
– N-BOX CUSTOM コーディネートスタイル モノトーン、660cc DOHC、CVT、FF、4名、2,059,200円
– N-BOX CUSTOM コーディネートスタイル モノトーン、660cc DOHC、CVT、4WD、4名、2,192,300円
– N-BOX CUSTOM コーディネートスタイル 2トーン、660cc DOHC、CVT、FF、4名、2,119,700円
– N-BOX CUSTOM コーディネートスタイル 2トーン、660cc DOHC、CVT、4WD、4名、2,252,800円
– N-BOX CUSTOMターボ、660cc DOHCターボ、CVT、FF、4名、2,049,300円
– N-BOX CUSTOMターボ、660cc DOHCターボ、CVT、4WD、4名、2,182,400円
– N-BOX CUSTOMターボ コーディネートスタイル モノトーン、660cc DOHCターボ、CVT、FF、4名、2,169,200円
– N-BOX CUSTOMターボ コーディネートスタイル モノトーン、660cc DOHCターボ、CVT、4WD、4名、2,302,300円
– N-BOX CUSTOMターボ コーディネートスタイル 2トーン、660cc DOHCターボ、CVT、FF、4名、2,229,700円
– N-BOX CUSTOMターボ コーディネートスタイル 2トーン、660cc DOHCターボ、CVT、4WD、4名、2,362,800円
※価格には、保険料、税金（消費税を除く）、登録などに伴う費用は含まれない。
※価格は販売会社が独自に定めているため、メーカー希望小売価格（消費税10％込み）であり、参考価格となる。詳細は販売会社に問い合わせのこと。
※自動車リサイクル法の施行によりリサイクル料金が別途必要。リサイクル料金は、リサイクル預託金（シュレッダーダスト、エアバッグ類、フロン類のリサイクルなどに必要な費用、情報管理料金）および資金管理料金の合計金額。
[ボディーカラー]（消費税10％込）
■N-BOX
＜カラー：追加費用＞
・プラチナホワイト・パール：33,000円
・プレミアムサンライトホワイト・パール：55,000円
・ルナシルバー・メタリック：─
・メテオロイドグレー・メタリック：33,000円
・クリスタルブラック・パール：─
・トワイライトミストブラック・パール：33,000円
・タフタホワイトⅢ（スロープ仕様車のみに設定）：─
■N-BOX ファッションスタイル専用色
＜カラー：追加費用＞
・オータムイエロー・パール：─
・フィヨルドミスト・パール：─
・プレミアムアイボリー・パールⅡ：─
■N-BOX CUSTOM
＜カラー：追加費用＞
・ミッドナイトブルービーム・メタリック：33,000円
・プラチナホワイト・パール：33,000円
・プレミアムサンライトホワイト・パール：55,000円
・メテオロイドグレー・メタリック：33,000円
・クリスタルブラック・パール：─
・トワイライトミストブラック・パール：33,000円
■N-BOX CUSTOM コーディネートスタイル専用色
＜カラー：追加費用＞
・スレートグレー・パール：─
・プラチナホワイト・パール：─
・プレミアムクリスタルレッド・メタリック：22,000円
[インテリアカラー]
■N-BOX
＜シート表皮、カラー＞
・トリコット、グレージュ×グレー
■N-BOX CUSTOM
＜シート表皮、カラー＞
・トリコット、ブラック
■N-BOX CUSTOMターボ
＜シート表皮、カラー＞
・スエード調表皮（メイン）／プライムスムース（合皮）（サイド）、ブラック
■N-BOX CUSTOM コーディネートスタイル
＜シート表皮、カラー＞
・プライムスムース（合皮）、ブラック
７．福祉車両について
ホンダでは、N-BOX／N-BOX CUSTOMの福祉車両として、それぞれの車両をベースに、車椅子のまま乗り降りができるスロープ仕様車を設定し、10月6日（金）に発売する。この福祉車両には、速度調整・進路補正機能付き電動ウインチを全車標準装備。また、スロープがフラットに収納できる。
[全国メーカー希望小売価格]（消費税非課税）
＜タイプ、エンジン、トランスミッション、駆動方式、乗車定員、価格＞
– N-BOX スロープ、660cc DOHC、CVT、FF、4名、1,844,000円
– N-BOX スロープ、660cc DOHC、CVT、4WD、4名、1,965,000円
– N-BOX CUSTOM スロープ、660cc DOHC、CVT、FF、4名、2,067,000円
– N-BOX CUSTOM スロープ、660cc DOHC、CVT、4WD、4名、2,188,000円
※価格には、保険料、消費税以外の税金、登録などに伴う費用は含まれない。
※価格は販売会社が独自に定めているため、メーカー希望小売価格（消費税10％込み）であり、参考価格となる。詳細は販売会社に問い合わせのこと。
※自動車リサイクル法の施行によりリサイクル料金が別途必要。リサイクル料金は、リサイクル預託金（シュレッダーダスト、エアバッグ類、フロン類のリサイクル等に必要な費用、情報管理料金）および資金管理料金の合計金額。