FREED e:HEV AIR EX
台形フォルムで、シンプル・ゆったり空間を訴求した3代目
本田技研工業は6月28日、8年振りの刷新となった新型「FREED(フリード)」を発売する。3代目を迎えた新型フリードは、グランドコンセプトを「“Smile” Just Right Mover(“スマイル” ジャスト ライト ムーバー)」とし、使う人の気持ちにも寄り添い、日々の暮らしに笑顔をもたらすクルマとなることを目指して開発されたと謳っている。販売計画台数は月間6,500台。価格は消費税込みで250万8000円から。
FREED e:HEV CROSSTAR
パッケージングは、取り回し易いボディーサイズを維持するため、2モーターハイブリッドシステム「e:HEV(イーエイチイ―ブイ)」搭載による全長の拡大を45mmに留めた。また1列目のシート形状を工夫し、ウォークスルーや2列目シートへのアクセス性を向上させている。
インストゥルメンタルは、水平基調のダッシュボードを実現とインホイールメーターの採用で、さっぱり感のある前方視界を確保。ベルトラインを水平基調にしたことから、前方から側面へと移る視界を連続性のあるものとした。なおフロントピラーの付け根をタイヤの真上に配置することで、タイヤの位置と車幅感が掴み易い配慮を施したという。
3列目の席は、リアクォーターウインドウを四角基調に変更して先代モデルよりも窓の面積を拡大した分、開放感と明るさの提案を訴求した格好だ。座り心地の感覚は先代を踏襲。シート構造部を変える事で薄型化し、ゆとりある室内空間に拘ったようだ。
なお室内後部に荷物を積載する際は、シート跳ね上げ時の固定位置を低くして荷室への張り出し量を最小限としたことで、畳まれたシート間の距離を約160㎜拡大した。
車体のデザインは、シンプルデザインのFREED AIR(フリード エアー)、遊び心を盛り込んだFREED CROSSTAR(フリード クロスター)の2タイプ。エクステリアデザインは、ヘッドライトやフロントグリルのシャープな造形として凛とした佇まいを訴求。
ボディサイドは、ヘッドライトからキャラクターライン、リアライセンスガーニッシュまで繋がりのある水平基調のラインとしながら鋼鈑のプレス加工により質感自体は高める配慮を施した。対してリアは安定感を与える台形のフォルムを強調。リアコンビネーションランプなどの配置を含めて安定感を与えるものとしている。インテリアもエクステリアと同じく、視覚的ノイズの少ないシンプルな構成とし、限られた空間を広々と使えるよう腐心した。
パワートレーンは、ハイブリッドモデルに独自の2モーターハイブリッドシステムの「e:HEV」をフリードとして初搭載。1.5L DOHC i-VTECエンジンを搭載したガソリンモデルも用意されている。
走りの訴求面では「リアルタイムAWD」を、ハイブリッド・ガソリン両モデルに設定。雪上走行や悪天候時に安定したドライビングを提供することを目指した。特にe:HEVとの組み合わせでは、モータードライブの特長である大トルクを素早く最適に駆動配分することで、安定感のある走りを提供する。
e:HEV 1.5L アトキンソンサイクル DOHC i-VTEC エンジン
安全装備では、運転支援システム「Honda SENSING(ホンダ センシング)」を全タイプに標準装備。フロントワイドビューカメラと前後8つのソナーセンサーを用いたシステムを採用し、更なる安心・安全を追求した。
1.5L DOHC i-VTECエンジン
e:HEV 2モーター内蔵電気式CVT
ガソリンエンジンCVT
<Honda SENSING搭載機能一覧>
1) 衝突軽減ブレーキ<CMBS>
2) 誤発進抑制機能
3) 後方誤発進抑制機能
4) 近距離衝突軽減ブレーキ
5) 急アクセル抑制機能
6) 歩行者事故低減ステアリング
7) 路外逸脱抑制機能
8) 渋滞追従機能付アダプティブクルーズコントロール<ACC>
9) 車線維持支援システム<LKAS>
10) 先行車発進お知らせ機能
11) 標識認識機能
12) オートハイビーム
13) アダプティブドライビングビーム
14) トラフィックジャムアシスト(渋滞運転支機能)
15) ブラインドスポットインフォメーション
16) パーキングセンサーシステム
17) 後退出庫サポート
全国メーカー希望小売価格は以下の通り
ボディカラーは以下の通り
FREED CROSSTAR スロープ
FREED CROSSTARリフトアップシート(助手席)
なおスロープ車も用意されており、電動ウインチ(速度調整機能・進路補正付)とスーパーフレックススロープを設定。普段の買い物やレジャーシーンで使用したり、介護用途における利便性も高め、生活スタイルの変化に適した多様な使い方ができる仕様に仕立てたという。
またリアヒーターダクト(車いす乗車スペース用)に加え、リアクーラーをFREEDとして初めて備えることで、2列目や車いす乗車スペースに於いても快適な車内環境が提供できる仕様とした。
更に今回の新型フリードから型式指定自動車としてラインアップすることで、持ち込み登録の手間が省け、納車までの時間の短縮を実現している。
同様にリフトアップシート車では、助手席のシートの回転から昇降まで、すべて電動で操作を行うことで、車いすや杖を利用する乗員にストレスの少ないクルマの乗り降りを可能にしている。
またシートの背もたれの角度やシートポジションの電動調整を採用し、シート調整のしやすさを追求。車いすの乗員もシートに乗り移ることで、長距離でも快適な移動の実現を目指した。
上記仕様の全国メーカー希望小売価格は以下の通り