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2024年6月6日【エネルギー】

ホンダ、「CR-V e:FCEV」の生産を米国で開始

坂上 賢治

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新たな燃料電池車は米オハイオ州PMCで生産し、米国と日本で発売

 

本田技研工業傘下のアメリカン・ホンダモーターは6月5日( 米国初 )、米国オハイオ州メアリズビルの四輪車生産拠点パフォーマンス・マニュファクチュアリング・センター(PMC)で、新型燃料電池車「CR-V e:FCEV(シーアールブイ イーエフシーイーブイ)」の生産を開始した。今年、米国および日本での発売を予定している。

 

 

CR-V e:FCEVは、外部から充電可能なプラグイン機能を持つ燃料電池車。燃料電池車が持つ長い航続距離と水素の充填時間の短さなどの特長に加え、家庭や外出先で充電できるプラグイン機能を加えることで利便性を大きく高めた。これによりCR-V e:FCEVの一充填走行距離は270マイル以上、EV走行可能距離は29マイル以上となっている( 米国仕様車。EPA<米国環境保護庁>が定める基準 )。

 

 

CR-V e:FCEVに搭載されている燃料電池システムは、本田技研工業とゼネラルモーターズ(GM)が共同で開発。両社で設立した合弁生産拠点である米国ミシガン州ブラウンズタウンのFuel Cell System Manufacturing LLC( FCSM )で生産する。

 

一般的に、燃料電池システムの普及・活用拡大に向けては、コストや耐久性が主な課題とされる中、両社の知見やスケールメリットを生かしたこの燃料電池システムは、電極への革新材料の適用やセルシール構造の進化、補機の簡素化、生産性の向上などを図った。

 

 

燃料電池システム活用に向けたカーボンニュートラルに係る取り組み

 

その結果、燃料電池車「CLARITY FUEL CELL( クラリティ フューエル セル/2019年モデル )」に搭載していた燃料電池システムに対して、コストを3分の1に低減させた。また耐食材料の適用や劣化抑制制御により、耐久性を2倍に向上させ、耐低温性も大幅に向上した。

 

なお本田技研工業では、燃料電池システム活用のコアドメインとして、燃料電池車( FCEV )に加え、商用車、定置用発電所、建設機械の4つを定め、事業機会を追求するため、他社との協業にも積極的に取り組んでいる。

 

 

同社では、「2050年にHondaの関わる全ての製品と企業活動を通じて、カーボンニュートラル実現を目指すと共に、製品だけでなく、企業活動を含めたライフサイクルでの環境負荷ゼロの実現に向けて、〝カーボンニュートラル〟〝クリーンエネルギー〟〝リソースサーキュレーション〟の3つを柱に取り組んでいます。

 

その中で水素を、電気とともに有望なエネルギーキャリアとして位置づけています。当社は今後、コア技術である燃料電池システムの搭載・適用先を拡大していくことで、水素をつかう領域で、社会のカーボンニュートラル化を促進し、水素需要の喚起に貢献していきます」と結んでいる。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

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1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

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日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

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(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

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株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。