日野自動車とフィリピンにおける販売製造子会社の日野モータース フィリピン(以下、日野フィリピン)は、9月5日に「テクニカルサポートアンドトレーニングセンター(TSTC)」の開所式を実施した。
日野は「Challenge2025(※)」で、顧客と社会へ継続的に価値を提供していくための事業基盤強化の一環として、顧客の稼働を支援する「トータルサポート」の強化を掲げている。
日野フィリピンはTSTCを、近年新車販売台数が大きく伸びている同国においてトータルサポートを牽引する核となる施設と位置づけており、今回これを強化する。
同社敷地内に新設したTSTCには、最新の整備設備を導入した「ワークショップ」、多様なニーズに合った人材育成プログラムに対応できる「トレーニングセンター」、作業効率性を向上させた「部品倉庫」を備え、ハード・ソフトの両面からトータルサポートを強化。
またワークショップの構内動線を最適化したほか、建物の屋上部にソーラーパネルを設置し発電を賄う計画で、安全・環境にも配慮した造りになっている。
開所式で日野フィリピン社長の田畑氏は、以下のように話している。
「車検制度に対応できる設備の導入はもとより、私たちは『すべてのお客様に高品質なアフターサービスと献身的なサービスチームを提供する』ことを常に心がけ、サービスの前線を最も重視しております。
TSTCはお客様の車両をメンテナンスするだけでなく、トレーニングと育成の場でもあります。日野ディーラーネットワークの全メカニックが適切なトレーニングを受け、より高品質なサービスを提供できるようにしてまいります」。
また日野会長の市橋氏は、以下のように話している。
「日野では、良い商品の提供はもとより、お客様によりご満足いただけるよう『トータルサポート』という概念を掲げており、販売増に伴ってアフターサービス需要を満たすことがお客様の信頼を高めるうえで非常に重要となっています。
日野は今後もトータルサポートの提供を通じ、フィリピンをはじめ世界中のお客様のお役に立つことで発展を続けてまいります」。
日野は、「Challenge2025」で掲げている「安全・環境技術を追求した最適商品の提供」「最高にカスタマイズされたトータルサポート」「新たな領域へのチャレンジ」の3つの方向性に注力。これらの価値を継続的に提供していくとしている。
[TSTCの概要]
– 名称:テクニカルサポートアンドトレーニングセンター(略称:TSTC)
– 所在地:フィリピン共和国カランバ市カンルーバン工業団地
– 敷地面積:約15,900㎡
– 設備・機能:ワークショップ、トレーニングセンター、部品倉庫
– 稼働開始:2019年7月29日
[日野フィリピンの概要]
– 名称:日野モータース フィリピン株式会社(略称:日野フィリピン)
(英文表記 : Hino Motors Philippines Corporation)
– 所在地:フィリピン共和国カランバ市カンルーバン工業団地
– 敷地面積:約57,000㎡
– 代表者:田畑 光晴 (日野自動車から出向)
– 資本金:900百万ペソ
– 出資比率:日野 70%、丸紅 20%、PMI社 10%
– 事業内容:
車両(大・中・小型トラック、バス)・コンポーネント・補給部品の輸入・組立・卸売・小売、トラック・バスボディ架装
– 生産車種:小型トラックおよびバス- 生産能力:約1,000台/年(1直)
– 販売実績:
2016年 2,877台、2017年 4,030台、2018年 3,928台、2019年(計画) 4,350台
– 従業員数:900名 (2019年8月30日時点)