日野自動車(以下「日野」)は、小型EVバス「日野ポンチョ Z(ズィー)EV」を2022年春に発売する予定であることを、6月9日発表した。
2002年に発売した小型ノンステップバス「日野ポンチョ」は、地域の足として全国で数多く採用されているディーゼルバス。昨今の地球環境問題への関心の高まりを背景に、生活に密着した存在であるからこそゼロエミッションへのニーズが増加しつつあったという。
今回、市場導入する「日野ポンチョ Z EV」は、あらゆる人に優しいユニバーサルデザインとコミュニティバスに最適なパッケージングという「日野ポンチョ」の特長はそのままに、EV化によりクリーンな輸送を実現。「人」と「環境」へのやさしさを叶える、これからの持続可能なコミュニティ交通に貢献するモデルだとしている。
日野によると、広いフルフラットエリアと低床・ノンステップ構造により、乗り降りや車内移動がしやすく、車いすやベビーカーを使う人をはじめ、あらゆる人が利用しやすい車両になっている。また、シンプルで丸みのある親しみやすい外観デザインは街と調和し、EVならではのゼロエミッションと低騒音で地域にやさしく、人々の暮らしを支える。
住宅街のような狭い道でも小回りの利く高い機動性や、コミュニティバスに十分な航続距離も確保し、高い実用性も備えているという。
なお、同モデルは、電動車導入・運用におけるソリューション提供を行うCUBE-LINXが手掛ける、電動車最適稼働マネジメント事業の取り扱い車両としてもラインナップされる予定だ。
日野は、「日野環境チャレンジ2050」(2017年発表)で環境負荷ゼロへのチャレンジを掲げており、2021年4月には中間目標となる「日野環境2030マイルストーン」を設定し取り組みを加速している。カーボンニュートラルの実現に向けては、車の生産から廃棄までのライフ・サイクル・アセスメントに基づき、自社の製品にとどまることなく、あらゆる方策を追求。「日野ポンチョ Z EV」は、CUBE-LINXのソリューションと合わせて、電動車の普及促進を通じたCO2排出量の削減に貢献する。
日野では、「引き続き、ビジネスのお役に立つ電動車の普及促進をはじめ、お客様・社会起点でさまざまな方策を追求し続けます。」とコメントしている。
■主要諸元 (参考値)
全長×全幅×全高:6,990×2,090×3,060 [mm]
車両総重量:約8,000 [kg]
乗員:約30人 ※シートレイアウトにより異なる
バッテリー:種類 リチウムイオンバッテリー / 容量 105 [kWh]
モーター:最大出力161 [kW]
充電方法:急速充電(CHAdeMO方式)