日野自動車は６月２８日、超低床・前輪駆動の小型BEV（バッテリー式電気自動車）トラック「日野デュトロ Z（ズィー） EV」を、同日より販売すると発表した。

「日野デュトロ Z EV」は、新開発のBEV専用シャシ採用・超低床構造による優れた荷役作業性や乗降性で、ドライバーの負担軽減に貢献。普通免許で運転可能なコンパクトな車体ながら、必要な荷室・荷台空間を確保するなど、市街地での宅配等に最適なつくりとした。

また、荷室に直接移動可能な「ウォークスルーバン型」と、用途に応じた荷台架装ができる「キャブシャシ型」の設定により、ビジネス形態に合わせた架装の選択も可能。フルメンテナンス・リースの提供により、メンテナンスの行き届いた安定稼働に加えて、導入時や月々の支払いも明瞭。

さらに、EV商用車および充電器などの周辺機器の導入や、安心かつ効率的な稼働のために重要なエネルギーマネジメントに、日野のグループ会社であるCUBE-LINXが今秋から提供開始を予定しているソリューションも利用できると云う。

ウォークスルーバン型。

＜物流のラストワンマイルでの使い勝手を追求＞

・超低床構造：荷役作業・乗降性の大幅向上でドライバーの負担軽減。必要な荷室容量を確保。
・普通免許で運転可能＆BEVならではのイージードライブで、ドライバー人材確保に貢献。
・市街地走行に必要な先進安全技術を装備。
・ゼロエミッションと高い静粛性で、周辺環境にも配慮。
・新開発のBEV専用シャシ：

ラストワンマイルに最適化した新開発BEVシャシを採用。従来のエンジンとトランスミッションの代わりにコンパクトなモーターをキャブ下に搭載し、前輪を駆動。バッテリーを荷台床下のフレームの内側に搭載し、それ以外の電動ユニットほとんどをキャブ下に収めることで、従来の後輪駆動車では実現困難だった超低床を実現。

アルミバン（サイド扉付）。

日野は、電動商用車の普及促進に向けて、顧客の役に立つ持続可能な方策を追求すべく、商用事業でのCASE技術の普及に向けたプロジェクトを進める“CJPT（Commercial Japan Partnership Technologies）”との連携も含めた取り組みを進めて行くとしている。

＜主要諸元＞

※1：WLTCモードは、市街地、郊外、高速道路の各走行モードを平均的な使用時間配分で構成した国際的な走行モード。走行可能な距離は、使用環境（気象、渋滞等）や運転方法（急発進、エアコン使用等）に応じて大きく異る。
※2：「PCS」はトヨタ自動車の商標。