ダイナミックマップ基盤は4月7日、一般道路へ整備路線を拡張した高精度3次元地図データ(HDマップ)を、2023年度より導入すると発表した。
近年、自動走行に対応した車種が市場導入されるとともに、先進運転支援システムの高度化が進行しつつある。
同社は、2023年頃より高精度3次元地図データ(HDマップ)を搭載した高度な先進運転支援システムの普及が本格化すると予測。このような市場動向を受け、高速道路・自動車専用道路から一般道路へ整備路線を拡張した次世代の高精度3次元地図データ(HDマップ)を導入するという。
■主な特長
– 整備路線のカバレッジ拡張
国内初(2021年3月31日時点)となる高速道路・自動車専用道路に一般道路まで対応。国道を中心に各地域で重要とされ、先進運転支援システムおよび自動走行に有用とされる路線を選定し収録する。2023年度の導入後も、対応路線を順次拡張する。
– データフォーマットの統一
日本と北米向けで異なる高精度3次元地図データ(HDマップ)のデータフォーマットを統一。顧客において地域(国)ごとに生じる車両のシステム開発や評価の負荷を軽減することで、開発期間の短縮や開発コストの削減など開発効率化へ貢献する。
– cm級の高精度
GPS、カメラ、レーザスキャナ(LiDAR)、IMU(Inertial Measurement Unit)などを搭載し、高度な位置補正技術を持つモービルマッピングシステムにて、整備対象となる高速道路・自動車専用道路と一般道路を計測。膨大な量の計測データを接合し、ひとつの高精度3次元点群データとして整備。「cm級の高精度」を実現する。
– 充実の収録データ
先進運転支援システムおよび自動走行において必要とされる地物と属性情報を3次元の位置情報として収録。現実世界に存在する信号機や停止線などの「実在地物」、現実世界には存在しないものの車両制御に重要な車線リンク(車線中心線)などの「仮想地物」を収録している。自己位置推定をはじめ、車両に搭載されたカメラやLiDARなどでは補いきれない要素やシーンの補助、先読み走行の参照情報など様々な用途に活用できる。
■導入時期
高速道路と自動車専用道路にくわえて一般道路まで対応し、下記の通り導入する。※2021年3月31日時点
– 2023年度:約80,000km
– 2024年度:約130,000km