ゼネラルモーターズ(GM)は、自動車業界初の車載情報ネットワークシステムにより、オンラインでの商品・サービスの予約注文や購入が可能な電子商取引サービス「マーケットプレイス」を2017年12月5日から米国内でスタートした。
対応車(シボレー、ビュイック、GMC、キャデラック)では、車載タッチスクリーンからマーケットプレイスを介し、小売り、燃料、接客、フード、ホテル、交通機関などのサービスが利用できる。
GMは、業界内の多様なドライビングガイドラインと同社の社内安全指針原則に沿って、手動操作を最低限に抑えてドライバーの視線を路上に維持し両手がハンドルから離れることのないように車内システムを設計。
このようにして設計されたマーケットプレイスでは、位置情報、時間、ドライバーと第三者企業間のデジタル接続など、リアルタイムのインタラクション・データからの機械学習を利用し、ユーザー各々に応じたサービスが提供される。
GMでは、4G LTE 回線を利用した、既存の対応インフォテイメントシステムを搭載する数百万台の2017年および2018年モデルの乗用車、トラック、クロスオーバーにマーケットプレイスを追加、また、対応する新車に継続投入を進めていくとしている。なお、マーケットプレイスを使用するために個別のデータプランは必要ない。
GM のグローバル・コネクテッド・カスタマー・エクスペリエンス副社長のサンティアゴ・チャモロは、「平均的なアメリカ人は、車の運転に1日あたり46分を費やす(※)。当社は、コネクティビティと独自のデータ機能を利用して、あらゆるドライビングをより生産的にして顧客の時間を節約します。このマーケットプレイスは、今後1年~1年半で約400万人の米国ドライバーに提供される、新しいパーソナライゼーションを装備する最初の製品です」とコメント。
また「大半の小売業者や消費者ブランドにとって、消費者の日常的な車移動は唯一、アクセスできない時間となっています。マーケットプレイスを利用すれば、企業が運転中のドライバーや乗員に安全にアクセスすることができ、私たちの顧客に真の価値を提供する上で非常に有効な手段にもなります」と語った。
※全米自動車連盟、2016調査による
[マーケットプレイスによってアクセス可能な、主要ブランド]
GM:4G LTE データパッケージの購入、OnStar サブスクリプションの延長、または車両専用の正規サービス、パーツ、およびアクセサリーの購入が可能。
スターバックス:好みにカスタマイズしたドリンクやフードを前もって注文し、受け取ることができるサービスが提供される。会員であれば、スターバックス リワードプログラムの一環として、リワードを貯めてフードやドリンクと交換することも可能(2018 年初めより)。
ダンキンドーナッツ:DD Perks の会員であれば、一日の初めに、スクリーンから好みのコーヒーやドーナッツを事前に注文して料金を支払い、指定した店舗で受け取ることができる。
ウイングストップ:商品を注文して事前に支払うことで待ち時間を短縮。
TGI フライデーズ:テーブル席の予約ができる。
シェル:簡単な支払い、フューエル リワードプログラム INSTANT GOLD STATUS の割引利用といったサービスを提供。最寄りのシェル・ガソリンスタンドの確認や、米国最大のガソリンスタンド・ネットワークのアメニティの表示、さらにダッシュボードからの支払いもまもなく可能になる。
エクソンモービル:エクソンとモービルのガソリンスタンドの位置やサービスの詳細、ルート案内が表示されるため、迅速な給油が可能。
Priceline.com:車内からの数十万件のホテルへの連絡や特別割引の利用が可能。
パーコペディア:ボタンをクリックするだけで、駐車場の検索から予約、支払いまでをすべて行うことができる。
delivery.com:地元のレストラン、リカーショップ、食料品店、クリーニング店などへのオンライン注文が可能。