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2024年6月1日【新型車】

GMジャパン、「シボレー コルベットE-RAY」を発表

坂上 賢治

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初の電動化&全輪駆動、歴代最速性能と最大出力664PSのハイパワーを実現

 

ゼネラルモーターズ・ジャパン(GMジャパン)は6月1日、米国を代表するスポーツカーのシボレー コルベットに於いて、史上初の電動化&全輪駆動モデル「シボレー コルベット E-Ray(イーレイ)」を発表。予約注文受付を全国正規販社網を介して6月7日から開始する。

 

この「シボレー コルベット E-Ray」は、初代コルベット(C1)のデビューから70年以上の歴史を持つ現行シボレー コルベットへの追加モデルとなり、メーカー希望小売価格(税込)は23,500,000円。日本仕様車には、現行「コルベット」「コルベット Z06」と同様に右ハンドル車が用意される。

 

 

そんな「シボレー コルベット E-Ray」のエクステリアは、「コルベット Z06」と同様のワイド&ローボディが採用しつつ、フロントインテーク、サイドインテークトリム、リアバンパートリムなどの一体感あるボディ同色でアクセントパーツを仕上げた。

 

足元は、ミシュラン パイロット スポーツ4Sサマータイヤと、「E-Ray」専用デザインのパールニッケル鍛造アルミホイール。これにE-Ray専用チューンのサスペンションシステム「ZERパフォーマンスパッケージ」の組み合わせて、グランドツアラーの最高峰に相応しい存在感を訴求した。

 

 

パワーユニットは、センタートンネルに162PSのモーターを搭載し1.9 kWhの駆動用リチウムイオンバッテリーでフロントアクスルを駆動。ミッドシップレイアウトの502PS・6.2L自然吸気V型8気筒「LT2」エンジンがリアアクスルを駆動する「eAWD(電動化による全輪駆動)」スタイルとなる。

 

 

そのユニークな特長は、エンジンとモーターには機械的な繋がりが一切ない状態でドライバビリティを確保・提供するところにある。この内燃機関とモーターを連携制御することでゼロ→60マイル(約96km/h)2.5秒の加速力を発揮。システム総合最大出力664PSの高パフォーマンスを実現した。

 

1.9 kWhの駆動用リチウムイオンバッテリーは、プラグインハイブリッドのような外部給電式ではなくエンジンが稼働した状態で時速26 km以上での走行時や減速時にフロントモーターを使用して充電される仕組みだ。

 

加えて巡航時などでは後輪からの推進力を前輪がモーター駆動でアシストすることにより、アクティブ フューエル マネジメントモード(4気筒休止モード)の活用範囲を拡大。これにより燃料消費を抑えつつ、必要な時には瞬時にインテリジェント「eAWD」システムを活かして4輪全てのタイヤで全力加速に移ることもできる。

 

この「eAWD」システムは、路面状況、車速、ステアリングの角度を常に計測し、フロントアクスルとリアアクスルの動力配分を瞬時に最適化。これにより車両の安定性を高め、ワインディングでの連続するコーナリングや、悪天候、滑りやすい路面など、あらゆる状況下で優れた操作性とパフォーマンスを実現させる。

 

 

より詳細なドライビングモードには、ツアー/ウェザー/スポーツ/レーストラック/マイモード/Zモード/ステルス/シャトルの8つの専用モードが用意されている。

 

例えば「ステルスモード」は、住宅街や早朝など静かに走行したい場合の電気モーター駆動のみのモード。上限速度は、時速約72 km/h、最大航続可能距離は約4.8~6.4 km。上限速度を超えたり、アクセルを強く踏み込んだ場合は、自動的にエンジンが始動する。

 

其れ其れの走行中に於けるパワーユニットの駆動配分については、センタースクリーンのインフォテインメント内に設けられた「E-RayパフォーマンスApp」によってリアルタイム表示され、歩行者や自転車に対応したフロントオートマチックエマージェンシーブレーキや、レーンキープアシスト、レーンディパーチャーウォーニングなどの運転支援システムが安全かつ快適なドライブをサポートする。

 

 

インテリアデザインには、スウェーデッドマイクロファイバーやレザーを広範囲で採用。これにホールド性と快適性を兼ね備えたGT2バケットシート、スポーティなビジブルカーボンステアリングなどでダイナミックなスポーツ感を打ち出している。ラゲッジスペースは、ふたつのパワーユニットを搭載したのにも関わらず、現行コルベットとほぼ同一のフロントとリアを合わせて約355 Lの容量を確保した。

 

なお「シボレー コルベット E-Ray」予約注文受付の手順は、先行販売の2024年納車分は抽選による販売となる。但し販売台数が限られているため、予約注文受付後の通常納車は2025年からとなる見込みだ。

 

 

一方で先行予約には特典があり、2024年以内の納車を希望するユーザーは「コルベット E-Ray」(15台限定販売予定)の抽選参加資格を得ることができる。

 

但し抽選対象となる車両は、ボディカラーがリップタイドブルー メタリック、インテリアカラーがスカイクールグレーの塗色の組み合わせのみとなる。ちなみに抽選に外れた場合も2025年以降の予約および順番は保持される。2025年以降の納車車両については全5色のボディカラーから選択可能だ。

 

受付期間:
2024年6月7日(金)10:00 ~ 6月30日(日)18:00

 

納期:
– 2025年以降納車 –
月毎に決定される生産台数に基づき、予約番号順に売買契約締結後、車両が届けられる。※別途ディーラーより提示される期限までに正式に契約書を締結しない場合、予約注文は自動的にキャンセルとなる。※生産枠の関係上2026年以降に納車となる場合もある。

 

– 2024年納車 –
ディーラーより選結果を案内。売買契約締結後、2024年第4四半期からの納車となる。一部、2025年第1四半期の納車となるケースもある。※当選者のみに連絡。

 

注文方法:
全国シボレー正規販社で受付、専用の予約フォームより必要事項を入力
※抽選申込の有無を確認、2024年納車車両の抽選のみの受付は不可

メーカー希望価格:23,500,000円(税込)

 

注意事項:
・予約はひとり様1台限り、他店舗を含む複数申し込みが確認された場合は全て無効
・仕様、価格等について今後変更が生じる場合がある
・予約完了後のボディカラーの変更は不可

 

全国シボレー正規ディーラーショールーム:
https://www.chevroletjapan.com/shopping-tools/locate-a-dealer.html

 

<2024年・2025年の納車による「シボレー コルベット E-Ray」の仕様の違い>

 

2024年
ボディカラー
– リップタイドブルー メタリック
インテリアカラー
– スカイクールグレー
シートベルトカラー
– エッジブルー

 

2025年
ボディカラー
– リップタイドブルー メタリック
– アークティックホワイト
– ブラック
– シーウルフグレー トライコート
– レッドミスト メタリック ティントコート
インテリアカラー
– 2トーン スカイクールグレー&ジェットブラック
シートベルトカラー
– エッジブルー
– トーチレッド(*レッドミスト メタリック ティントコートのみ)

 

<商品概要>
ボディタイプ:クーペ
グレード:3LZ
ボディカラー
 - リップタイドブルー メタリック
 - アークティックホワイト
 - ブラック
 - シーウルフグレー トライコート
 - レッドミスト メタリック ティントコート
インテリアカラー
 - スカイクールグレー
  2トーン スカイクールグレー&ジェットブラック(※2025年以降納車)
シート
 - GT2バケットシート
  (パーフォーレーテッドナパレザーインサート)
シートベルト
 - エッジブルー
  トーチレッド(レッドミスト メタリック ティントコートのみ)
ステアリング
 - カーボンファイバー&レザーラップド
ホイール
 - パールニッケル
ブレーキキャリパーカラー
 - ダークグレー メタリック
インフォテインメント
 - 「Apple CarPlay」「Android Auto」装備

 

 

「シボレー コルベット E-Ray」(日本仕様)

モデル名:コルベットE-Rayクーペ 3LZ
ハンドル位置:右
エンジン
内燃機関:V型8気筒OHV/LT2
モーター:交流同期電動機/HP1
全長×全×幅全高:4,685 mm x 2,025 mm x 1,225 mm
ホイールベース:2,725 mm
車両重量:1,810 kg
総排気量:6,156 cc
最高出力
 内燃機関:369 kW (502 PS)/6,450 rpm
 モーター:119 kW (162 PS)/9,000 rpm
最大トルク
 内燃機関:637 kW (65.0 kgf・m)/5,150 rpm
 モーター:165 Nm (16.8 kgf・m)/0~4,000 rpm
駆動方式:全輪駆動
トランスミッション:8速デュアルクラッチ
タイヤサイズ
 フロント: 275/30ZR 20 (97Y)
 リア: 345/25ZR 21 (104Y)

 

モデル名:コルベット:Z06クーペ 3LZ
ハンドル位置:右
エンジン:V型8気筒DOHC/LT6
全長×全×幅全高:4,685 mm x 2,025 mm x 1,225 mm
ホイールベース:2,725 mm
車両重量:1,720 kg
総排気量:5,454 cc
最高出力:475 kw/646 PS@8,550 rpm
最大トルク:623 Nm/63.6 kgf・m@6,300 rpm
駆動方式:後輪駆動
トランスミッション:8速デュアルクラッチ
タイヤサイズ
 フロント: 275/30 ZR 20 (97Y)
 リア: 345/25 ZR 21 (104Y)

 

モデル名:コルベット クーペ 3LT
ハンドル位置:右
エンジン:V型8気筒OHV/LT2
全長×全×幅全高:4,630 mm x 1,940 mm x 1,225 mm
ホイールベース:2,725 mm
車両重量:1,670 kg
総排気量:6,156 cc
最高出力:369 kw/502 PS@6,450 rpm
最大トルク:637 Nm/65.0 kgf・m@5,150 rpm
駆動方式:後輪駆動
トランスミッション:8速デュアルクラッチ
タイヤサイズ
 フロント: 245/35 ZR 19 (89Y)
 リア: 305/30 ZR 20 (99Y)

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。