対して拘束されたルパート シュタートラー氏については、このドイツ時間の10月2日になって動きがあり、フォルクスワーゲングループ傘下のアウディAGは、同氏の取締役会メンバーからの正式離脱を承認した。
これについてアウディAGは、逮捕後シュタートラー氏は長期に亘って拘束状態にあり、取締役会メンバーとしての職務を果たすことができないこと。併せて本人から「自らの弁護に専念したい」という申し出を受けてのことであると説明した。
一方でおなじ2日の午前、ドイツ国内では同国の連立政権が自動車メーカーと広範囲なディーゼル車両の協定に関する交渉過程を発表した。
この協定は、独・連立政権が現行環境規制をクリアしていない旧ディーゼル車両の所有者を救うべく、製造メーカーに対して国の大気汚染問題に対処してくれることに期待して行ってきた交渉である。
これは2017年段階で、ドイツの主要都市を含む60以上の地域でNOx(窒素酸化物)のEU限界を超えたことが発端となっている。この結果、大気汚染問題に伴う自動車利用で同国民ならびに連立政権は政治的に激しく揺さぶられている。
その内容は、ミュンヘン、シュトゥットガルト、ケルン、ロイトリンゲン、デューレン、ハンブルク、マールブルクアンデアラーン、デュッセルドルフ、キール、ハイルブロン、バックナング、ダルムシュタット、ボーフム、ルートヴィヒスブルクの14都市で、現行規制に見合わないユーロ5基準並びにユーロ4基準のディーゼル車の通行が禁止される方向にあることを受けてのもの。
独・連立政権は、これに対して自動車メーカーに救済措置を要請。協議では参画した自動車メーカーから個々に救済策が提案されている。