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2018年5月7日【オピニオン】

独VWディース新CEO、年次株主総会で業界リーダーへの返り咲き宣言

坂上 賢治

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我々フォルクスワーゲンは、未来に向けて、より正直で、よりオープンで、より誠実な企業にならなければなりません。言い換えれば、よき企業市民のお手本を示さねばならないということです。なぜなら今後、我々が経済的成功を永続的に継続させていくために、健全な企業文化を持っていることこそが未来を語れる企業として必要不可欠な要素であるからです。

 

そこで、まず私はグループ内に於ける組織の基礎を固めていくこと。これを最優先課題に据えています。なぜなら私たちの組織は、将来の発展に向けて、これまでとは異なる極めて堅牢な組織構造・信頼されるプロセス・透明かつ論理的なプログラムを必要としているからです。

そうしたなか最も重要なことは組織内の我々全員が何事に於いても正しく行動することです。それは規則を遵守して法律に従うことはもちろんのこと、常に確固たる価値観に基づく倫理に即した行動を行っていかなければなりません。

 

ゴーイングコンサーンであるべき企業グループという組織体は、将来永劫に渡って永続的に事業を継続していくなかで、時に倫理に反した行為や法令違反に鈍感になってしまうことがあります。それは経営上に於いて誤った方向を向いてしまうという経営上に於ける重大な過ちですが、我々、フォルクスワーゲングループは昨今、そのような過ちに近づいてしまう場面が多過ぎました。

従ってこのような状況をまず変えていくこと。それが取締役会のメンバーおよび私個人にとっての最も優先すべき課題です。今回、取締役会が包括的なプログラム“Together4Integrity”を立ち上げた理由は、 こうした喫緊の問題を、より迅速に改善するための方策でもあるのです。

 

加えて今後、特に社内の内部通報制度をさらに拡充していきます。併せてコンプライアンス体制とその整備をより一層強化し、これまで以上に組織を実直かつ緻密なものにしていきます。

 

VWグループの経営幹部と共に写真に収まる中央右のディース新CEO。なお持ち株会社のポルシェ・オートモービル・ホールディング(ポルシェSE)のマティアス・ミュラー戦略・企業開発担当取締役は退任した。

 

具体的な例としては、本来。我々が厳しく敷いた筈のコンプライアンスの原則に従って、サプライヤーとより緊密に連携していくことが挙げられます。この過程で組織構造と実施プロセスを、より良く改善するだけでなく、企業文化自体に倫理的行動規範を永続的に浸透させていくことに焦点をあてていきます。

 

特にこうした行動規範を遵守することについては、管理職が最も厳しくあたらなければなりません。管理職が自らを律し、従業員の模範とならなければなりません。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。