一方で2007年以前、フォルクスワーゲングループ会長の要職にあったフェルディナント・ピエヒ氏をサポートする職責に就き、2018年6月18日時点でアウディAGの取締役会会長職であったルパート シュタートラー氏は、ミュンヘン検察庁に身柄を拘束された。
なお現行のVW・CEOであるディース氏は、今回の検察の起訴対象となっている名前に、自身は該当していないと回答している。
この経緯の後始末でドイツ国内では、同国の連立政権が広範囲に亘るディーゼル車両協定に関する交渉過程を発表。
独政府は旧ディーゼル車両の所有者を救うべく、VWが国の大気汚染問題に真摯に対処してくれることに期待して行ってきた事であるのだが、独国内でこうした諸問題が完全に解決した訳ではない。
そもそも2017年時点で、ドイツ主要都市を含む60以上の地域でNOx(窒素酸化物)値がEU限界を超えており、今も深刻な社会問題となって横たわる。
実際、未だユーロ5基準のディーゼル車が500万台規模、ユーロ4基準のディーゼル車の300万台規模が今も市中を走行しており、ディーゼル車の将来に関する不確実性は未だ解消していない。大気汚染問題に伴う自動車利用で、同国民ならびに連立政権は今も政治的に激しく揺さぶられている。