写真向かって左がQ5 Sportback(グリーン)、右がSQ5 Sportback(レッド)
独アウディAGは11月26日(ドイツ・インゴルシュタット発)、スポーティクーペQ5 Sportbackを一新させ、モデルラインナップを拡充した。
そんなAudi Q5 Sportbackは、ボディシルエットをハッチバックスタイルとすることでSUVらしい実用的な室内空間の使い勝手の実現と流麗なシルエットを持ち合わせたクルマに仕立てられている。ちなみに優美な印象ではAシリーズの低ルーフにも魅力もあるが、フレミアム感でQシリーズに優位性がある。
そんな同車のラゲッジ容量は最大515リッター。同じQシリーズのなかでもよりスポーツイメージを打ち出すSQ5 Sportbackでは最大470リッターの荷室容量を持っている。またリヤシートを倒すと、Q5 Sportbackでは最大1,415リッター、SQ5 Sportbackでは最大1,388リッターまで収納スペースが拡大する。
パワーユニットは、内燃エンジン向けのプラットフォームPPC(プレミアム・プラットフォーム・コンバッション)に縦置きエンジンを搭載。効率性に優れたMHEV plusテクノロジーが標準装備される。この新たな48VのMHEV plus電気システムは、エンジン燃焼時の排出ガスの削減、性能向上による快適なドライビングプレジャーを提供することにある。なお一定範囲での電動走行や電動駐車も可能だ。
組み合わせるパワートレインジェネレーター(PTG)は、最大230 Nmと18 kW(24 PS)の追加トルクを発生。更に48Vシステムにより電動エアコンプレッサーの使用が可能となり、エンジンがオフの状態(コースティングや信号待ち)でも、エアコンを全力で稼働させ、快適な車内温度を維持できる。
MHEV plusを搭載した車両のリチウムイオンバッテリーは、リン酸鉄リチウム(LFP)をベースに1.7 kWhの容量を持つ。ベルトオルタネータースターター(BAS)の主な機能は、エンジンの始動とバッテリーへの電力供給にある。
BASは長距離の電動走行を可能にし、燃焼エンジンの負担を軽減して、燃料消費の削減に貢献する。またブレーキング時にはBASが最大25 kWの電力をバッテリーに回生。PPCプラットフォームは、このマイルドハイブリッドとして部分的な電動化を可能にする。
なお今後の予定としてQ5 Sportbackシリーズに係るライフサイクル後半には、外部充電器と大容量バッテリーを備えたプラグインハイブリッドも投入される予定としている。動力源の展開策でQ5 Sportbackは、ヨーロッパ市場導入時に3種類のエンジンが提供され、その後に遅れて駆動バリエーションが追加されるスタイルだ。
最初は全てのバージョンにMHEV plusテクノロジーが搭載され、これは一時的に18 kW(24 PS)の追加出力を発生させる仕様となる。またシリーズ全モデルを通して変速機には、Sトロニック7速デュアルクラッチトランスミッションが採用される。
機種毎の違いとしてエントリーレベルのエンジンでは、150 kW(204 PS)と340 Nmの最大トルクを発揮する2.0 TFSIが搭載され、いずれも前輪駆動となるのが標準だ。但しオプションでquattro四輪駆動も選択可能になっている。
2.0 TDIは、EA288 evo世代のユニットとなり、出力150 kW(204 PS)、トルク400 Nmを発揮し、quattroのみで提供される。シリーズのトップモデルAudi SQ5 Sportbackに搭載される3リッターV6 TFSIエンジンは、出力270 kW(367 PS)と最大トルク550 Nmを誇る。またQ5 Sportbackの場合、最大2,400kgの牽引能力を備えている。具体的な発売日
では、新型Q5 SportbackおよびSQ5 Sportbackは、ドイツ市場に於いて2024年12月からオーダー可能となっている。