日本電産は10月14日、トラクションモータシステム「E-Axle」の200kWモデル「Ni200Ex」が、中国の大手自動車メーカー吉利汽車グループのプレミアムブランドである「Zeekr」（極氪）が発表した新型EV「ZEEKR 001」で採用が決定したと発表した。

「ZEEKR 001」は吉利汽車グループの極氪智能科技が開発したEVプラットフォーム「SEA（Sustainable Experience Architecture）」をベースに開発されており、シューティングブレークセグメントのプレミアムEV。シングルモータまたは前後2つのデュアルモータが選択でき、デュアルモータの場合、最高出力は400kW、最大トルクは768Nmで0-100km/hの加速は3.8秒、最高速度は200kｍ/hを誇る。搭載バッテリーは86kWhまたは 100kWhで、航続距離（NEDCモード）は最大712km、最高で360kWの急速充電に対応し、5分間の充電で120kmの走行が可能。同車は2021年に中国で発売される他、2022年にはグローバル販売も計画している。

「ZEEKR 001」に搭載される日本電産のE-Axle「Ni200Ex」は、E-Axleシリーズの第3弾であり、同車が初めての採用となる。「Ni200Ex」はE-Axleラインアップ計画において、2023年の量産を予定していたが、同車の発売に合わせて計画を大幅に前倒し、2021年8月から量産を開始した。

「Ni150Ex」の基本構造をベースに、日本電産が得意とする精密小型モータの開発で培われた、磁気回路設計ノウハウや独自のモータ油冷構造を生かした軽薄短小モータ構造の採用による小型化、第2世代インバータ採用等の設計最適化により、同車の動力性能、電費性能、音振性能の向上、車重の低減に大きく貢献する。