電界共鳴型ワイヤレス給電
自動運転やEVの普及に関しては、バッテリへのワイヤレス給電も注目されているが、同社では独自の「電界共鳴型ワイヤレス給電技術」を開発した。
同社ブースに展示されたデモ製品は、アルミケース内に平板電極を配置した各ユニット。
EV等の自動車で活用する場合は、このユニットを路面等に埋設し、もう片方を車両に装備することで、ワイヤレスでの充電が可能となるというシステムだ。
現在、ワイヤレス給電の方式で一般的なのは磁界結合型だ。
特に、スマートフォン等で使われるQi(チー)規格で採用される技術で有名だが、自動車のワイヤレス給電で活用する場合には課題もあった。
例えば、磁界結合型で路面と自動車のそれぞれにコイル内蔵の電極ユニットを装備しワイヤレス給電を行う場合、その間に首輪をした小動物や金属異物等が紛れ込むとそれ自体を加熱してしまうのだ。
そこで、同社ではコンデンサを使った「電界共鳴型」を開発。
この方式であれば、間にあるものを加熱させることなく、大容量送電もできるワイヤレス給電が可能となる。また、コイルを巻く磁界結合型に比べ、コストが安くなる等のメリットもある。
加えて、平板電極から構成されるため軽量。電極自体を薄くすることで曲げることも可能だ。
同社では、今後ノイズや安全性の問題等を検証し、実用化に向けた開発を行う予定だ。