ステランティス傘下のFIATは12月1日、新型チンクエチェント・ラ・プリマ・バイ・ボチェッリ( New 500 La Prima by Bocelli ) をバーチャール環境で提案するブランド初の仮想ショールーム〝FIATメタバースストア 〟を開設した。( 坂上 賢治 )
このメタバーススタイルのショールームは、オンラインイベント環境の〝タッチキャスト( Touchcast )〟をベースにマイクロソフトとの共同で開発されており、仮想現実(VR)ツールのヘッドセットや、その他の高価なハードウェアを必要としない。それゆえデジタルとフィジカルが融合し、他に類を見ない没入型の体験が得られるようになっていると同社では話す。
FIATメタバースストアは、メタバースを利用した世界初のインタラクティブな自動車ブランドのショールームであり、没入型でシンプルなブランド体験を提供する事でFIATのブランド価値を更なる浸透を目指している。
なお同ストアでは、実在のスタッフである〝フィアット・プロダクト・ジーニアス〟が訪問客を迎え入れ、360度のパノラマビューを介して新型チンクエチェントに関する様々な質問に答える仕様だ。
メタバースストア内で顧客は、快適な自宅からショールームに於いて新型チンクエチェンの世界観を愉しむ事が出来るという。例えば車体色やインテリアを筆頭に搭載機能を選択して対象モデルをカスタマイズし、文字通りそれらの変化をリアルタイムで確認する事が出来る。加えてトリノのリンゴットビルの屋上にあるトラ・ピスタ500〟での運転体験も再現出来る。
なおこの仮想ショールームの展開プロジェクトは、2022年末までに新型チンクエチェントの全ラインナップを網羅する予定。更に2023年の第1四半期を目標に同ストア環境に於いて様々なモデルのストアを検索出来るようになり、追ってその他の地域でも利用出来るようにして行く想定を組み立てている。
フィアット・プロダクト・ジーニアス達は、イタリア時間の月曜日から金曜日の午前9時から午後8時まで、土曜日は午前10時から午後6時まで来客の訪問を待っている。なおオンライン体験を経た訪問者は、本物の車両を体験するべく最寄りのディーラーでの試乗予約も行える。