日産はVCRエンジンの適合開発について登壇
日産自動車株式会社 パワートレイン・EV技術開発本部パワートレイン・EV制御開発部部長の本多 聰氏は、可変圧縮比機構VCR(Variable Compression Ratio)を採用したエンジンの適合開発について講演した。
可変圧縮比機構VCR(Variable Compression Ratio)は、同社が約20年もの開発期間を経て、北米で2017年に市販化したインフィニティ・QX56に搭載したKR20DDETエンジンに採用している。
VCRは、無段階で圧縮比を変更することが可能で、高出力と低燃費を両立できるのが特徴。ただし、構造が複雑なこともあり、適合開発は膨大となるため、開発当時はかなりの人力が必要だったと振り返る。
そのような経験から、シミュレーションや膨大なデータを処理する解析ツール等がいかに重要かを説明。エンジン制御モジュールであるECMをETASと共同開発していること等を語った。
なお、当日は他にも、モデルベース開発や車両サイバーセキュリティ関連、自動運転向けソフトウエア開発等、組み込みシステム開発に関わる技術講演を多数実施。全講演終了後には、懇親会も行われ、様々な意見交換が行われた。