エネオス(ENEOS)は10月27日、パラキシレン等の石油化学製品等を生産する知多製造所(愛知県知多市)について、来年10月を目途に製造機能を停止すると発表した。
国内石油製品の構造的な需要減退やアジアを中心とした国際競争の激化など、石油精製販売および石油化学事業を取り巻く環境が厳しさを増すなか、エネオスは、2017年4月のグループ発足以降、安全・安定操業および安定供給を前提に、製油所・製造所の最適な生産・供給体制の構築に関する検討を重ねている。
この間、昨年4月に「室蘭製造所の事業所化」および「川崎製油所と川崎製造所の組織一体化」を、また今年10月に「大阪製油所の事業所化」を実行。また12月には、千葉製油所を中国石油国際事業日本と合弁で運営する輸出型製油所とすることを決定しており、今回、これらに加え、知多製造所の製造機能停止を決定した。
エネオスは、基盤事業である石油製品・石油化学製品事業におけるサプライチェーン全体の競争力強化を図り、安定供給を前提とした最適な生産・供給体制の構築を、スピード感をもって推進していくとしている。
なお、エネオスは、今回の決定に伴い、出光興産と基本覚書を締結し、知多製造所の製造機能を停止した後のパラキシレンをはじめとする石油化学製品の製造設備の一部について、同社への譲渡を協議することについても合意している。
■(エネオス)知多製造所:https://www.eneos.co.jp/company/about/branch/chita/