アウディ ジャパンは5月29日、ブランド初のバッテリ搭載EVだった電気自動車「e-tron」シリーズ専用の150kW急速充電レトロフィットキットを発表した。これを踏まえ6月初旬から、全国のアウディe-tron店(110店舗、現時点)を通じて対象車両に対してレトロフィットキットを装着するサービスを開始する。なおアップグレード費用は無償。この措置により充電時間が大幅に短縮されることになる。
Audi e-tron / e-tron Sportbackは、アウディの電動化戦略Vorsprung 2030の象徴的モデルとして、世界全体で約16万台を(2022年末時点)を販売した。
日本では2020年9月、Audi e-tron Sportback1st edition(その後「55」を設定)、2021年1月Audi e-tron 50 quattro / e-tron Sportback 50 quattroを発表。いずれも当時は急速の50kW充電器対応モデルとして販売された。
それが今発表の150kW急速充電レトロフィットキットの装着により、150kW急速充電に対応し120kW急速充電に対応可能となる(対象はAudi e-tron 50 quattro / e-tron Sportback 50 quattro、Audi e-tron 55 quattro / e-tron Sportback 55 quattroおよびAudi e-tron S)。
これにより150kW急速充電器を設置する全国のe-tron店や、アウディジャパンがポルシェジャパン、フォルクスワーゲン ジャパンと事業展開しているPremium Charging Alliance (PCA) のサービスとして利用可能な150kW急速充電器の性能をフルに享受出来るようになる。加えて公共の150kW急速充電器でも充電時間を大幅に短縮することが可能となる。
この充電能力を最大150kWに引き上げるサービスは、2023年6月初旬より順次対象モデルを拡大しながら対象顧客へアウディe-tron店から連絡されていく予定だ。
この無償で提供されるサービスは、既に市場に投入しているBEV商品に対して重要な商品力の改善並びに残存価値向上に貢献するものだ。