NTTドコモは、同社のタイ連結子会社「MOBILE INNOVATION(以下、MI)」と連携し、タイでオートリース事業を展開する東京センチュリーの海外連結子会社「TC CAR SOLUTIONS(THAILAND)(以下、TCCS)」と、日本駐車場開発のタイ法人「NIPPON PARKING DEVELOPMENT(THAILAND)(以下、NPDタイ)」が展開するカーシェア事業の運用効率化をめざし、スマートフォンでドアの開閉ができる「バーチャルキー」を活用した、無人貸し渡しカーシェアサービスの実証実験を、12月1日(日)からタイで開始する。
ドコモでは、仏自動車部品・システムサプライヤーのヴァレオグループと共同で、日本およびアジア市場向けのバーチャルキーソリューションを開発している。
このソリューションは、車両に専用の通信型車載器を取り付けることで、モバイルアプリから予約した車両用のバーチャルキーをスマートフォンに配信し、ドアの開閉を実現。これにより、物理キーの受け渡しをすることなく、非対面で車両の貸し出しを可能とする。
さらに車両管理者は、専用のポータルサイト上で予約や車両状況が管理できることから、運用の効率化が図れると云う。
<バーチャルキーソリューションの全体像>
実証実験でドコモは、IoTのグローバル展開を支援する法人向けサービス「グロビオ(Globiot/※)」の一環として、TCCSとNPDタイが共同で展開するオートリース車両を活用した法人会員限定カーシェアサービス「TN Car Sharing」に対し、MIと連携して同ソリューションを提供。
現在、予約受け付けから鍵の貸し出しまでを有人で運用している「TN Car Sharing」に、無人貸し渡しシステムを導入することで、非対面によるカーシェアの顧客価値やバーチャルキーの運用課題を把握し、その効率化についての検証を行う。
また検証結果を基に、タイでの商用化を目指すと共に、日本でのカーシェア事業をはじめ多様な分野への展開も視野に入れた取り組みを行っていくとしている。
※)グロビオ:法人客のIoT製品のグローバル展開のため、グローバル回線・オペレーション・コンサルティングをワンストップで提供するマネージドサービス。
[実証実験の概要]
<実験の名称>
スマートフォンによるバーチャルキーを活用した無人貸し渡しカーシェアサービスの実現に向けた実証実験
<実施期間>
2019年12月1日(日)~2020年1月31日(金)
<実施事項>
既存の有人カーシェアサービスの無人化に向けたトライアル
・ 既存車両への車載機器取り付けおよびバーチャルキーの提供による非対面での貸し出しの実施。
・ モバイルアプリとポータルサイトの構築による運用のデジタル化。
・ 既存顧客へのサービス説明および利用促進。
<各社の役割>
– ドコモ:バーチャルキーソリューションの共同開発・提供。
– ヴァレオ:バーチャルキーソリューションのシステム構築。
– MI:タイにおける運用サポート。
– TCCS:車両提供およびTN Car Sharingの運営。
– NPDタイ:駐車場管理およびTN Car Sharingの運営。
<対象エリア>
タイ バンコク市域
<対象台数>
3台
<主な検証項目>
・システム評価およびバーチャルキーの運用課題の検証
・無人カーシェアの顧客価値検証
・タイにおける商用化の検討
・日本国内への波及効果の検討