デンソーは12月21日、軽自動車の安全性向上に貢献する小型のステレオ画像センサーについて、性能の向上と機能の拡大を実現したと発表した。
小型ステレオ画像センサーは2016年に初めて製品化され、ダイハツ軽乗用車「タント」に採用されて以来改良を重ねて、今回で2世代目の製品となる。これまでに、ダイハツ軽乗用車「タフト」小型乗用車「トール」「ロッキー」などに採用されており、12月20日に発売されたダイハツ軽商用車「ハイゼットトラック」「ハイゼットカーゴ」「アトレー」にも新たに採用された。
国内における軽自動車の保有台数は年々増加している。軽自動車においても安全機能の向上が求められる一方、車両一台に掛けられるコストや搭載スペースが限られており、普通自動車と比較すると安全製品の搭載に制約がある。軽自動車にも安全製品を普及させるためには、低価格かつコンパクトな製品であることを前提に開発していく必要がある。
今回の製品開発では、従来品と同等の世界最小サイズと価格を維持しながら、性能の向上と機能の拡大を実現。識別能力が高い単眼認識ICを追加採用し、イメージャーをより高感度なものに変更することで、衝突回避支援ブレーキ機能の対応速度や夜間の歩行者検知の性能を向上し、標識認識支援などの機能が拡大したとしている。
■衝突回避支援ブレーキ機能の対応速度向上
前方車両の検知距離が伸びたことで、衝突回避支援ブレーキ機能の対応速度の向上に貢献した。
■夜間の歩行者検知
高感度イメージャーにより撮像性能が向上し、夜間の歩行者の検知が可能になった。
■その他、対応機能の拡大
先行二輪車に対する衝突回避支援、道路標識の認識支援、ガードレールや側壁検知による車線や路線の逸脱警報などが可能になった。